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2012年1月23日 (月)

キリギリスな私たち

今日は

KIYOMIさんの愛猫、ティティです。

どう見ても、ガラクタにしか見えないものでも、
彼にとっては独特の味わいと価値があるらしい。

「ねえ、パトリッツィオ、これ、いるの?」

本当は、黙って捨ててしまいたいけど
本人が同じ部屋にいる以上、しょうがない。

一応、彼に聞いてみると、

「勿論だよ!これは貴重なモノだぞ!」
と答えが跳ね返ってくる。

(どうして貴重なものが、こんなに埃かぶってるのよ・・・)

昨日、ごみ袋にポイしたはずのモノたちが、
今日は、澄ました顔して、棚の上にちゃんと戻っている。

こんな調子だから、アクアボッラの片づけは一向に進みません。

「おい、キヨミ。この部屋は俺に任せてくれ」

OK。じゃあ、私は隣でワインの棚を整理するわね・・・さてと、まずは要らないラックを上の階に運んで、
部屋をすっきりさせるか…」

ワインを収納していた木箱を1階から2階へと、何往復したことでしょう。

やっと全てを運び終え、ほうきと塵トリを取りに、
パトリッツィオのいる部屋に入ると、
シーンとした部屋で、彼は椅子に腰かけ、本に夢中です。

「キヨミ、見てみて、このワインのガイド。
昔のラベルの写真が載ってるよ~
これ捨てたら、もう一生、このラベルは見れないもんな~・・・・それにこの本、俺たちがデモに参加した時代の写真集・・・」

「ちょっと~、そうやって本を読み始めたら、全然進まないじゃないの!過去にばっかり浸っちゃて!
私は、未来に進まなくちゃならないのよ!」

その時、扉が開き、ピーノとガブリエーレが現れました。

「ボンジョ~ルノ~!皆さん、お元気そうで! おやおや、ダリオがいないけど、売っちゃったの?」とピーノ。

「とりあえず、ワイン!」とガブリエーレ。

パトリッツィオの仲間が現れた時点で、パトリッツィオの勝ち。

まじめモードの片づけは御開きです。

ストーブの周りに椅子を並べ、
68年のシエナの写真を眺める皆の瞳は、あの頃のような輝きを増します。

(そうだ、さっき、カセットテープが入った箱があったっけ・・・)

キヨミさんは、「68年」とボールペンで書かれたテープを選び、ボリュームを上げて懐メロを流すと、三人の男どもは、「オ~!」と歓声を上げて歌い出す。

「明日も、この周辺にいるんだ。だから、ランチに来るよ。何食べたい?」とピーノが尋ねると、

「ムール貝!」とキヨミさんは声を上げます。

「よし、じゃあ、俺、買ってくる。2キロもあれば、いいよな!」

アクアボッラらしく、店じまいの片づけも寄り道モード。

市は、今後、この建物を有効活用してくれる案を募集することになっているのですが、その公募も遅れているようです。

次の入居者が決定するまで、アクアボッラにいられる私たち。

計画性も大事だけど、

「どんな状況であっても、今を楽しむ」 

そんなイタリア人に生きる魅力を学んでいる、今日この頃です。

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