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2011年11月13日 (日)

故郷は温かく・・・

今日は

ティティです。

長いことパソコンと一体化しているキヨミさん、
このメールを送信したら、今日の返信は終了・・・
という矢先に携帯がなりました。

着信はレーダから。

「チャオ、レーダ!久しぶり~!」

「チャオ、キヨミ。今、アクアボッラにいる?」

「ノー! 家にいるのよ・・・
もしかして、アクアボッラに来てくれた?」

「うん。近くに来たから、キヨミに会えるかな?って思って」

「了解!10分、待っててくれる?すぐ向うからね」

パソコンを閉じ、急いで身支度をすると、
アクアボッラ目掛けて坂道を一気に駆け下ります。

駐車場に停まる車のクラクションに呼ばれ、近づくと、
車の中には、7ヶ月と21ヶ月の二人の子供がスヤスヤと寝息を立てていました。

「ごめんね、チビチャン寝ているから、車から動けないの」

「まあ、なんて可愛らしい・・・」

子供を起こさないように、外で立ち話。

「キヨミ、相変わらず忙しいのね」

「ん・・・一時的にね。
レーダ、ますます綺麗になったわね!」

「そうかしら!ありがとう。
最近、会社を首になって、いつもこの子達と家にいるの。だから、世の中から取り残された感じ。
自分が役に立たない人間になったみたいで、落ち込んでるの。私が職を失ったから、旦那もナーバス。
この子が保育園に行くようになったら、毎月、600ユーロは掛かるでしょ。
今も、おむつ代が大変。
ガソリン代より高くつくのよ・・・キヨミは?」

「私たちのレストランも相変わらずよ。
でも、昔は、私たちだけが景気悪かったけど、
今は、どこを見渡しても、皆、同じ状況でしょ!
だから、パトリッツィオなんて、連帯感感じて、ホクホク、喜んでる!何とかなるわよ!」

小学生の頃、お祭りの屋台で買った2羽の雛がスクスク育ち、その餌を求めて、妹と近所のパン屋さんに通いました。 

「食パンの耳ください!」

いつもタダでくれたあのパン屋の叔母さん、
今ごろどうしてるかな?

時々、母は、食パンの耳を揚げ、それに砂糖をまぶしたオヤツも美味しかった。

カップケーキを作ってくれる母の傍らで、
オーブンから漂うバターの匂いに酔っていた日の当らない台所。

そんな風に過ごした時間、場所は、
私だけの故郷となって今でも胸に残っています。

温かい・・・

レーダちゃん、
大変だと思うけど、豊かな故郷を築こうね!

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