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2011年9月 8日 (木)

がぶ飲みビール!

CIAO CIAO!

キヨミさんの愛猫、ティティです。

朝の5時。

星が微かに輝く早朝、キヨミさんは始発のバスに乗り込み、シエナの街へ向います。

シエナに到着すると、お次はフィレンツェ行きのバスへ。

(これで、一安心!目的地まで順調ね)

バスの揺れに誘われ、うとうと眠りにつくこと30分。

ふと目を開くと、交通の流れがストップしています。

(渋滞?) 

暫くして徐行し始めるバス。

前方の乗客につられ、反対車線に目を向けると、
そこには、3台の車が炎に包まれている。

Oh  Dio ! /あぁ、神様!)

火だるまの車から100メートルほど通り過ぎたあたりで、また交通の流れはピタリと止まりました。

ガランとした、反対車線。

と、突然、銃を構えた警官が、窓から身を乗り出し、
叫び声をあげながら猛スピードで走行していきます。

「言ったとおりだ!」

「燃えてた車、玉突き事故じゃないぞ。衝突してないのに、炎上してるんだ!」

「何か変だ!」

「どうして救急車が来なくて、パトカーが続々到着するんだよ!」

パトカーの数は増え続け、
上空ではヘリコプターが低空飛行している。

「神父さま、どうやら、天使の仕業の事故ではないようなのです。何か、重大なことのように思われます」
伝道師の服をまとった老父はそう言って携帯を切ると、
今度は乗客に向かい

「私は外に出ますよ。このバスも危ないかもしれん」
と言って席を立ちました。

キヨミさんも、インポータの方が待つホテルに連絡を入れ、事情を説明します。

「すみません。予定の電車を逃しました。とりあえず、
フィレンツェに到着したら連絡をいれますので・・・」 

2時間を経過したところで、やっと、交通は流れ出し、
行く先では、他にも焼けた車が放置された現場を通過します。

「まるで、映画だな・・・」
「銀行強盗。10人グループで現金輸送車を襲ったらしい」

バスの中の乗客が、携帯から得たニュースを読み上げます。

テロではないと分かっただけでも、安心。

フィレンツェに到着し、自動券売機でチケットを買い直すと出発まで僅か1分。

電車に飛び乗ると同時に、ユーロスターは出発しました。

(ラッキー!)

インポータの方と落ち合い、買い付けに同行しますが、
決済の段階になって、店のホストコンピュータがダウン。

「あと数分で復帰しますから」

この言葉を信じ、何度も店に戻りますが、
一向に状況は変わりません。

この日、課題を残したまま現場を去りました。

進行スケジュールを組んでも、絶対、そのとおりには流れない。

トラブルが起きるたびに、(さぁ、どうする?)と迫られる。

夜の9時半。

シエナの駅に到着すると、
キヨミさんはパトリッツィオに連絡を入れます。

「今、シエナの駅に着いたわ」

「お~、迎えに行くから待ってろ!」

彼が駅に到着するまで20分。

閉りかけた駅のバールで缶ビールを買い、

ベンチに腰掛、足を放り投げてビールをがぶ飲みする。

「やっぱり、ビールでしょ!」

熱く過ごした日のビールは、
擦り切れた神経にまで美味しさが染み渡ります。

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