イタリアでの商談のコツ
今日は
キヨミさんの愛猫、ティティです。
待ちに待った定休日~!
のはずなのですが・・・・
「あのさ~、このグループ客が明日の夜も食べに来たいって言うんだけど・・・」
上目遣いにキヨミさんの顔色を伺うパトリッツィオに
「だったら、開けましょうよ! 」
と気前よく答えてしまったキヨミさん。
オーナーのパトリッツィオが開けようと思い、
コックのキヨミさんが、「いいわよ!」と返事した時点で、
ダリオは、がっくり・・・
ピーノから誘われていたディナーは、日を変えてもらい、
夕方からは厨房です。
それまで、ちょっと整理整頓。
バカンスシーズンが過ぎ、アクアボッラ食堂から観光客が去っていくと、代わって、メールからお客様が訪れるようになります。
9月、ワインの輸出や商談など
いくつかスケジュールが入っているので、今日はその基本的な仕込から。
バス会社に電話し、
「時刻表どおり、本当にこの時間に発着するんですか?」
鉄道の窓口で、
「この時刻の電車、本当にあるんですか?目的地まで直行って書いてありますけど、乗り換(本当に)無いでしょうね?」
商談先の担当者に連絡をいれ
「この時期、イタリアにいます?」
「もし、当日あなたが不在の場合、誰と話せばいいのかしら?」
などなど・・・
日本のサービスは規格が粒ぞろいですが、
こちらイタリアにおいては、個性バラバラ。
とにかく、基本情報を疑ってかかる、ということから始めます。
そして、次は、スケジュールの落とし込み。
電車が故障だなんだで大幅に遅延した場合を想定し、
今のうち、落ち着いた頭でシナリオ化。
イタリアでの仕事の心得、
それは、「安心して待つ」という概念を捨てること。
商談にて、イタリア人担当者が、
「それでは、後ほどご連絡入れますね」と言った場合、
その言葉を鵜呑みにするようでは、仕事は成り立ちません。
担当者の言葉は、その時、彼らが(本当にそう)思う純粋な気持ちですので、とりあえず、その時点においては、「GRAZIE !ありがとう」、と相手の好意に感謝します。
時間と状況が変わると、言った言葉の効力が薄れる場合が多いので、
「昨日、あなたはこう約束されましたけど、どうですか~様子は?」みたいに、世間話を盛り込めながら、豆に電話とメールを入れ続けることがポイント。
先方の言葉を鵜呑みにし、安心して進行を放置しておくと、
「キヨミさ~ん、実は大変なことになってます~!!!」とインポータの方から悲鳴の電話が!
トラブルの対応に充てる時間と労力ほど無駄なものはありません。
思えば、イタリア語が話せるようになったのは、
日本人とイタリア人の間に立つようになってからでしょうか?
インポータの方に、イタリアを好きになってもらいたい。
彼らが日本に戻り、
「イタリアはですね~」と生き生きとした表情でお客様に語りかけ、力強いオーラーをまとって商品のアピールをする。
イタリアの出張で仕入れるもの、
それは商品と、イタリアの風だと思うのです。
イタリア人と日本人がフレンドリーでオープンな関係を築いてくれるよう、商談当日は、気持ちに余裕を持って臨みたい。
電車が来ないぞ!といったことで、折角の雰囲気が壊れてしまわぬよう、怪訝に思われながらも公共機関をつつく今日この頃です。
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