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2011年8月24日 (水)

イタリアでの商談のコツ

今日は 

キヨミさんの愛猫、ティティです。

待ちに待った定休日~!

のはずなのですが・・・・

「あのさ~、このグループ客が明日の夜も食べに来たいって言うんだけど・・・」

上目遣いにキヨミさんの顔色を伺うパトリッツィオに
「だったら、開けましょうよ! 」
と気前よく答えてしまったキヨミさん。

オーナーのパトリッツィオが開けようと思い、
コックのキヨミさんが、「いいわよ!」と返事した時点で、

ダリオは、がっくり・・・

ピーノから誘われていたディナーは、日を変えてもらい、

夕方からは厨房です。

それまで、ちょっと整理整頓。

バカンスシーズンが過ぎ、アクアボッラ食堂から観光客が去っていくと、代わって、メールからお客様が訪れるようになります。

9月、ワインの輸出や商談など

いくつかスケジュールが入っているので、今日はその基本的な仕込から。

バス会社に電話し、

「時刻表どおり、本当にこの時間に発着するんですか?」

鉄道の窓口で、

「この時刻の電車、本当にあるんですか?目的地まで直行って書いてありますけど、乗り換(本当に)無いでしょうね?」

商談先の担当者に連絡をいれ
「この時期、イタリアにいます?」

「もし、当日あなたが不在の場合、誰と話せばいいのかしら?」

などなど・・・

日本のサービスは規格が粒ぞろいですが、
こちらイタリアにおいては、個性バラバラ。

とにかく、基本情報を疑ってかかる、ということから始めます。

そして、次は、スケジュールの落とし込み。

電車が故障だなんだで大幅に遅延した場合を想定し、
今のうち、落ち着いた頭でシナリオ化。

イタリアでの仕事の心得、

それは、「安心して待つ」という概念を捨てること。

商談にて、イタリア人担当者が、

「それでは、後ほどご連絡入れますね」と言った場合、
その言葉を鵜呑みにするようでは、仕事は成り立ちません。

担当者の言葉は、その時、彼らが(本当にそう)思う純粋な気持ちですので、とりあえず、その時点においては、「GRAZIE !ありがとう」、と相手の好意に感謝します。

時間と状況が変わると、言った言葉の効力が薄れる場合が多いので、
「昨日、あなたはこう約束されましたけど、どうですか~様子は?」みたいに、世間話を盛り込めながら、豆に電話とメールを入れ続けることがポイント。

先方の言葉を鵜呑みにし、安心して進行を放置しておくと、
キヨミさ~ん、実は大変なことになってます~!!!」とインポータの方から悲鳴の電話が!

トラブルの対応に充てる時間と労力ほど無駄なものはありません。

思えば、イタリア語が話せるようになったのは、
日本人とイタリア人の間に立つようになってからでしょうか?

インポータの方に、イタリアを好きになってもらいたい。
彼らが日本に戻り、
「イタリアはですね~」と生き生きとした表情でお客様に語りかけ、力強いオーラーをまとって商品のアピールをする。

イタリアの出張で仕入れるもの、
それは商品と、イタリアの風だと思うのです。

イタリア人と日本人がフレンドリーでオープンな関係を築いてくれるよう、商談当日は、気持ちに余裕を持って臨みたい。

電車が来ないぞ!といったことで、折角の雰囲気が壊れてしまわぬよう、怪訝に思われながらも公共機関をつつく今日この頃です。

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