アクアボッラは5星
今日は
KIYOMIさんの愛猫、ティティです。
「ねえ、パトリッツィオ、奥の部屋にもツバメ夫婦がいるわよ!」
キヨミさんが興奮してパトリッツィオに伝えると、
彼はほうきを片手にツバメの居る部屋に向いました。
「これ以上、レストランの中に糞されたら困る」
奮闘の末、
バタバタと飛び回るツバメを追い払い、一件落着。
「あのツバメ夫婦、今朝まで最高な気分だったでしょうね!アクアボッラの屋内は、広くて快適、食べ物にも困らなくて5つ星ホテルだもの」とキヨミさん。
「あなた~、お水持ってきて頂戴~
奥さんツバメに頼まれたら、旦那ツバメは、
‘ガス入りですか?ガスなしですか?’
って尋ねてたと思うよ。まったく、何を食べたらあんなに糞が出るんだ?」
室内で寝泊りしたツバメの糞を掃除し終え、もうウンザリといった様子のダリオ。
「それにしても、ステファニー、ツバメに寛大ね~」
郊外に別荘を持つステファニーを先日尋ねた時のこと、庭に飛び交うツバメを眺めながら、彼女がこんなことを言っていたのを思い出します。
「私、ツバメ大好きなの。いつもは街中に住んでいるから気付かなかったんだけど、ある日、この別荘に戻ってみたら、リビングの天井に素を作っていたのよ。そっとしてあげたら、毎年、やってくるようになってね、お客様に部屋を貸すときは、ツバメが居ますからね、って伝えてるの」
彼女は時々、別荘をアメリカ人に貸しているのですが、トスカーナの田舎に憧れを抱いてやってくるアメリカ人は、動物に囲まれた実生活を目の当たりにして、困惑することも多々あるようです。
「この前のアメリカ人は、
‘朝の鶏の鳴き声がうるさいんです、何とかしてくれませんか?’ってクレームを言ってきたのよ。近くに養鶏場があるんだけど、まさか、‘お宅の鶏に、鳴かないように言ってくれます?’なんて言えないじゃない?困っちゃったわ」
その日は、彼女の話を聞きながら笑っていたパトリッツィオとキヨミさん。
「ステファニーは、つばめが可愛くて放置してたけど、
実際、その屋敷を借りていたお客様さんは、キャーキャー言ってたのね!」
夕暮れ時、アクアボッラの階段脇では、鷲の雛がトコトコと足早に草むらに隠れ、深夜、車でレストランを去ろうとすると、野うさぎが驚いた様子で道を横切りました。
どうやら、アクアボッラは、動物界でも評判が宜しいようです!
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