« ピアノ | トップページ | ワインのある午後 »

2011年5月22日 (日)

自然交響楽

今日は

キヨミさんの愛猫ティティです。

夜の8時を迎えると、
イタリアの太陽は「それでは皆さま、また明日~」と、
フィナーレに大きな夕焼けを披露してくれます。

黄金色のグラデーションを帯びたピンクオレンジ色の寛大な夕日。

あまりの美しさにクロウタ鳥が一斉に歌いだし、
花や木々も「ありがとう!」と今日、祝福されたことへの感謝を込めて太陽を仰ぎます。

夕日が姿を消すと、
今度は月明かりの下で、虫達のオーケストラ。

リンリンリンリンと一定の拍子で奏でるベースに、
「グェッ・グェッ」と蛙のパートが入り、
時折、「ギャーッ、ギャーッ」「キョーン、キョーン」など、何とも可笑しな鳥の声も加わります。

そんな草原交響曲のバレリーナは、蛍たち。

「ピコーン・・・・ピコーン・・・」と夜間飛行をする彼らを見ているうちに、遠くでひっそりと輝く星なのか、それとも蛍なのか?錯覚に陥ります。

ここ最近、仕事が落ち着いてのんびりモードのキヨミさん。少々、デリケートモードとも言えます。

人と積極的に会って話しをしたり、
将来の仕事について、構想を練ったり・・・、

要するに、「前向き・積極的・生き生きと動く」ことが善のように思われていますが、キヨミさんは、そうは思いません。

人間社会のコミュニティが強く感じられるそんな時は、一人でいることが楽しく、体内に静かな豊かさが漂います。

先日、ピーノが一人でランチに訪れました。

いつも周囲を笑わせる彼が、キヨミさんにボソッと呟いたこと、それは、「俺は、小さな頃から一人で過ごすことが多かったんだ。今でも、孤独に生きていると思う」という意外な発言。

「でもピーノ、あなたは、孤独もあえて好んでいるんでしょ?周囲の話題や雰囲気に自分を無理に合わせようとするよりも、あなたの内面にある世界に向き合うことが楽しいと思える時がある。そんな時は、あえて一人でいることを選ぶ。そういうことよね?」

アクアボッラの常連さんは、一人でやってくる人も多いです。

自然を眺めながらグラスワインを手にする彼らの姿に、共通項を見つけたようで、また親しみを感じる今日この頃です。
Rosa
Tramont_titi
Tramonto_patrizio

夕陽を浴びるバラ・ティティ・パトリッツィオ

|

« ピアノ | トップページ | ワインのある午後 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。