« 野花 | トップページ | のどかです »

2011年5月 6日 (金)

看板

今日は

KIYOMIさんの愛猫、ティティです。

キヨミさんが真剣に読んでいるのは、
隔週で発行されるスーパーマーケットの広告。

その中の、会員特別割引のページに思わず興奮です。

「トイレットペーパーに冷凍ピザ、ミルクでしょ・・・
あっ!、ティティちゃんが好きなメーカーのキャットフードも40%引きだわ!ねえ、パトリッツィオ、まとめ買いしたいから、午後、車だしてくれない?」

「ん~、今日の午後は分からないな?
もしかしたら、ピーノが作業しに来るかもしれないんだ」

「作業?」

冷蔵庫に食器洗い器、水道管やトイレのつまりなど等、
常にどこかしら異常を訴えるアクアボッラの什器備品たち。

通常はパトリッツィオが修理に挑み、解決してしまうのですが、今回、ピーノの力を借りて、何が始まるのでしょう?

「ピーノ、何か修理しに来るの?」

「案内標識を作るんだってさ!」

「ふ~ん」

野原にポツンと存在するレストラン、アクアボッラ。
そんなレストランに集客を呼ぶため、案内標識を作るなんて、ピーノにしては、まともすぎな発想です。

昼の12時を過ぎると、
ピーノは同僚のフェリーチェとアクアボッラにやってきました。

草刈機を抱えて車から降りると、レストランの前の野原に向います。

「ねえ、パトリッツィオ、案内標識を作るのに、草刈機が関係あるの?」

「地面にニコちゃんを作るんだってさ」

「あ~、そういう標識ね!」

「ピーノの奴、アクアボッラの前にニコちゃんがある夢を見たんだと。それを実現しようってわけだ」

「なるほどね~!ピーノらしいわ!」

ランチの営業時間を終え、
作業を続ける彼らを残し、キヨミさんはバスで町へ向いました。

バスの座席からアクアボッラを眺めると、確かに、ニコちゃんが!

この感動を伝えたく、パトリッツィオに電話を入れます。

「ねえ、今、バスでアクアボッラを通過したんだけど、思わず、笑っちゃったわよ!ピーノとフェリーチェにお仕事、ご苦労様・大成功、って伝えてね!」

ニコちゃんのお陰でしょうか?

その日の夜は、アメリカから来た6人のお客様の笑い声が、レストランに響き渡り、実にスマイル&ピース。

必要な情報を提供する表示板より、心に届くニコちゃんの看板。

そんな彼らの柔軟な発想は、確かに的を射ています!
1_2
2_2
3_2 

 

|

« 野花 | トップページ | のどかです »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。