ワインのある午後
今日は
キヨミさんの愛猫ティティです。
気持ちのよい風が流れる開放的なアクアボッラの午後、パトリッツィオと友人P、そしてキヨミさんは冗談をつまみにワインを楽しみます。
「この前、入院してる叔父さんに付き添ってた時の話。
- 叔父さん、この記事、読んだ?
- えーっ? なんだってー?聞こえねーぇ!
- こーのー記事~、読―んーだーか~!
バイアグラやりすぎると難聴になるって書いてあるぞー
「叔父さんの奴、苦笑してたよ」
「叔父さん、いくつなの?」
「79歳。親父も難聴だったし・・・
俺の家系、とんでもないな」とパトリッツィオの悪友P。
「そのうち、ベルルスコーニもそうなるぞ。
記者の質問に対して、‘えーっ?何だってー?’」
とパトリッツィオ。
「今のところ、いいニュースはないわね。
アメリカでは竜巻起こるし、アイスランドでは火山が噴火するし・・・」とキヨミさんは新聞をめくりながらつぶやきます。
「おー、他人ごとじゃないな。ナポリのベスビオ火山が噴火したら、ナポリも消滅だもんな」
「2000年後、‘ポンペイからはミイラが沢山発掘されています。そしてナポリからは、沢山のゴミが発掘されています’って記事が流れるな」とパトリッツィオがまた笑いをとります。
「何が起こるか分からないから、生きている間は、酒とタバコで楽もうな、パトリッツィオ」
「当然!でも実は俺、医者からタバコも酒も控えるように言われてるんだよな~」
「そんなの、医者に‘私は酒もタバコもしません’って初めから言えばいいんだよ。そしたら医者は、‘辞めなさい’なんて言わないから」
こうして、コップにワインを注ぎ、クックックッと笑い声をあげながら、暗いニュースさえもウィットで飲み干し、
アクアボッラの午後は流れます。