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2011年2月 3日 (木)

イタリアから日本色へ

今日は

明日の早朝、イタリアに向けて出発します。

日本での生活は、まるで5つ星ホテルのよう。

電車は時間通りに到着し、
待ち時間なく、ドンドンと滑り込んでくる。

時計も券売機も、全てが機能し、
係員に質問すると、正確な答えがすぐに戻ってきます。

一方、イタリア、シエナの生活では、
「このバスを逃したら、次は2時間来ない・・・・」
という緊張感があり、
打ち合わせなどには、1つ前のバス(1時間前)に乗ります。

そんな調子で、公共機関の乗換を繰り返すと、
3時間前には到着してしまう。

この生活に慣れること、12年。

向こうからやって来るバスの姿に心が躍るのです。

「ストップしてね~!」
と親指を立てた腕をピーンと伸ばす。
そして、「ボンジョ~ルノ!」と運転手に声をかけて席につくと、そこには、顔見知りが一人、二人、お喋りをしたくて、待ち構えてます。

日本では、全てが正確に機能しますので、
当然、(電車がやってきて、嬉しい!)
と心躍り、ホットすることはありません。

スーパーでモノを探す時も同じ。
「すみません!」と店員さんに声をかけるだけで、
全てが整ってしまう。

便利な暮らしに苦労が伴わない分、
心に余裕が生まれ、周囲を見渡し始めました。

街を歩く人の服装、身だしなみ、高級料理店や新発売されたばかりの機種を身にまとう人たち・・・・

そんな人たちに比べると、
自然に萎縮し始める自分がいる。

日本に帰省して早々、眼科に行くと、
「これ以上、コンタクトを使用し続けると、5年後には失明しますよ。眼鏡にしてください」と言われました。

早速、眼鏡を買いに行くと、お店の方のアドバイスで自分に合ったフレームが見つかりました。

「こちらの色はシャープな印象がありますが、赤いほうが、女性的で柔らかい印象がありますね」

「そうですか。では、ブルーのほうを頂きます。女性的なニュアンスは、会話や人柄から相手に伝えたいので!」

あっさりと決定です。

イタリアから戻って2日後だったから、
自分の意思を率直に述べることが出来たのでしょう。

「パトリッツィオ、私、これから眼鏡顔なの!」

そうスカイプで伝えると、

「お~、益々、若返って可愛くなるな!」
と激励を飛ばしてくれる彼。

眼鏡を着用した顔は、
正直言って、好きではありません。

だから、眼鏡が似合う顔になりたい!

表情豊かに、笑顔の口元を意識しながら、目を見開いて沢山のことに触れていきたい。

そうしたら、次、日本に帰ってきたとき、
そんな眼がねで見る世の中は
自分を萎縮させた表面を通り抜け、
その奥を映してくれることでしょう!

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