パトリッツィオと仲間たち
今日は
愛猫のティティです。
今日は、イースターを思わせるようなポカポカ陽気。
暖かくなると、トカゲのようにアクアボッラに出没するのが、パトリッツィオの悪友、ピーノとガブリエーレ。
1月だというのに、
外のテーブルで気持ちよく開放ランチです。
「俺の従兄弟がさ、
俺よりずっと若いのに死んじゃったんだ。
急なことで家族中がもうバタバタよ。
親父が俺に聞くんだ。
‘お前のために用意しておいたお墓を提供してもいいか?’って。
‘そりゃ~ どーぞ、どーぞっ’て答えたよ」とピーノ。
「又貸しは契約違反じゃないか?」
とパトリッツィオ。
「罰金だな。
お前、あの世にいってまでも督促状に追われる身かよ」
とガブリエーレ。
「とにかく、俺のお墓は只今貸し出し中だからね。
頑張って長生きしなきゃ」
3人が揃うと、こんな感じなので、
他のお客様とは隔離したテーブルを用意します。
「ところで、ピーノのお父さん、幾つなの?」
とkiyomiさんが尋ねます。
「84歳」
「まあ、素敵。元気でいいわね!」
「何だかな~・・・昨日、妹が
‘お父さん、一人でピストイアに行くんだって’
って言うから
‘一人じゃ、運転、危ないだろ’と答えると、
‘そうなの。だから、お兄ちゃんが運転するのよ’だって。
普通だったら、少なくとも2時間前には知っておきたいだろ?そういうこと」
「それで、運転してあげたの?」
「するしかないだろ? もう大変よ。
俺が道を間違える度に、‘だからあの時、言っただろ!’とくる。道なんて知らないくせに
4時間、こんな調子で参っちゃったよ」
1952年生まれのセネーゼ(シエナ出身)3人。
ピーノは家族ネタで皆を笑わせ、皮肉屋のガブリエーレは若いダリオに説教を始め、パトリッツィオはタバコを吹かしながらタイミングよく相槌を入れる。
そしてガブリエーレのギターに合わせて、皆で歌い出すのが彼らの昼時の過ごし方です。
「私、珈琲飲むけど、他にほしい人?」
とkiyomiさんが尋ねると、
ピーノは素直に「はい!」と反応。
一方、ガブリエーレは、
「じゃあ、俺も。だけど条件がある。美味しい珈琲しか受けつけねぇぞ」と低音でもったえぶりながら答え、
「それだったら諦めて頂戴。うちにはないわ」と
あっさりkiyomiさんが跳ね返す。
すると「俺には、まずい珈琲ください!」
とピーノが叫びます。
「ねえ、私、来週から日本に戻るからレストランはその間、お休みなのよ。
でも、あなたたち食べないようだから、問題ないわね。
遊びに来て頂戴。
休暇中もパトリッツィオはここにいるそうだから」
「kiyomi、いつ出発するの?」とピーノ。
「18日よ」
「それまでにまた来るよ。
買ってきてもらいたいものがあるんだ。
着物の短いやつ。
以前、親父の友達がドイツで買ってきてくれたんだけど、もう、ボロボロでね」
「着物の短いの?
(チャンチャンコのことかしら?)モコモコしたやつ?」
「違う、違う、普通の布だよ。袖が長ければいいんだ。
あれ、便利なんだよな~。
パジャマの上に羽織い、必要なものを袖に入れて過ごすんだ。タバコ、ライター、鍵だろ・・・・
時には猫まで入れるぞ、ミャー!」
そうなんです。
Kiyomiさんは1月18日から2週間の帰省です。
一年に一度の唯一のバカンス!
仕事のことは考えず、のんびり家族と過ごす予定です。
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