愛猫 桃太郎への手紙
拝啓、桃君へ
今年の2月、あなたを交通事故で失い、
その悲しみを埋め合わせたくって猫のボランティアのメンバーになりました。
当初、猫ちゃんのお世話ができるなんて!と甘い考えでいたけど、現場の様子に驚きと戸惑いを感じてます。
桃君も知っているように、この施設に運ばれてくる猫ちゃんは野良猫で、その半分は病気もちなのね。
今日、ビスカが安楽死したことを伝えられました。
猫の家にいくと、必ず擦り寄ってきてはいつも近くにいて離れなかったビスカ。
あの日、猫の部屋を掃除していたらビスカは自ら檻に入り込んできたから、檻の中に餌を置いてあげたのね。
餌を食べるとふら~っと外に散歩に出かけたけど、
その数時間後、庭で倒れているところを見つかるなんて
桃君、
白黒猫のノンナ(お婆さん)は口内炎だし、
ちび猫ちゃんはエイズ持ちなんだって。
最初は威嚇して、フーッ、と噴いていた猫がやがて心を開いてくれて、今ではすっかり、気持ちが通じ合っているの。
できれば、優しい家族に迎え入れられて、
自由に、幸せに暮らしてもらいたい。
しかし、猫には様々な運命が定められているのね。
逃れられない宿命を考えると、辛い。
愛おしい感情が膨らむ分、別れを思うと心が痛い。
でも、こうして、事情のある猫ちゃんがこの施設にいることも、ある種の幸せなのかな?
僅かな命でも、愛情込めて撫でてあげたら、
猫ちゃんはその間、幸せを感じてくれて、
それが生きる証ってことなのかな?
いつまでも、
(可哀想に・・・可哀想に・・・・)って悲観するのは、
何か、違うよね。
悲しむ気持ちより、愛情を注ぎながら、
(今、幸せだね~)って話しかけてあげればいいのかな?
将来を悲観するよりも、今に目を向け、
貴重な時間に感謝できる、
そんな勇気を頂戴、桃君。
kiyomiさんの心にいる桃太郎
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