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2010年11月22日 (月)

熟成

今日は

愛猫のティティです。

Kiyomiさんはピアノのレッスンのため、
エリーナを訪れます。

「今週も忙しくて、全然、鍵盤に触れてないの。
何も進歩がないけど・・・
久しぶりに3番のワルツでも弾いてみようかしら」

「そうね。久しぶりに弾いてみると、意外に上手く弾けたりすること、あるものね。チーズみたいに。
最初の仕込みさえしっかりとこなせば、後は勝手に、時間と共に美味しくなってくれる長期熟成チーズ!」 

「熟成チーズ?それ、面白い例えね。
確かにパルミジャーノチーズを熟成させている間でも、1週間に一度はあの重たい塊を上下にひっくり返す作業が必要なのよ。
ピアノもチーズ同様、時々おさらいしてこそ、美味しく育ってくれるかもね!」

この時以来、kiyomiさんとエリーナの間では、
昔の曲に時々触れることを、
《パルミジャーノチーズの法則》と呼んでいます。

さて、いつもチーズを購入する店のジーノから、最近、パルミジャーノチーズについて説明を受ける機会をもちました。

こちらの写真。
2010_11_001_small

上が2006年もので重さは35キロ。
下が2009年もので重さは40キロです。

時間の経過と共に、中身の水分が少しずつ蒸発し、
旨みはギュッと凝縮されていきますが、熟成期間が長ければいい、というもことでもないそうです。

8年を越えると、硬くなりすぎてしまいます。

パルミジャーノ・レッジャーノ作りには新鮮で健康なミルクが欠かせません。

前日の夕方に搾ったミルクと翌朝に搾るミルクを混ぜて作られるため、ミルクは近辺の農場から運ばれます。

1キロのチーズに必要なミルクは、何と16リットル!

大きな鍋の中で温められたミルクは、幾つかの工程を経てパルミジャーノレッジャーノという文字が刻まれた型に入れられ熟成庫に運ばれます。

熟成庫では、職人が小さなハンマーのような道具を使い、小太鼓をポンっと叩くように仕草でチーズの音を確かめます。

もし、音に狂いがあったら、折角整ったチーズの型は剥がされ、パルミジャーノ・レッジャーノとしては販売できません。

病気、あるいは薬を投入された牛から搾られる質の劣ったミルクでは、パルミジャーノは完成しないのです。

そのため、チーズの型にはコード番号が記され、その番号から牧場を判明できるようになっています。

熟成庫に並べられた大きなチーズたち。
食べごろを迎えるまで、一週間に一度、上下をひっくり返す作業が繰り返されます。

一口含むと、その香ばしい旨みの余韻が長く続くパルミジャーノチーズ。

余韻を楽しむ間に、チーズを取り巻く職人達の様子も時には創造しながら、イタリアを美味しくお楽しみ下さい。

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