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2010年9月

2010年9月29日 (水)

オリーブの実、衣替えです

Ciao ciao!

皆さん、今日は。ティティです。

早いもので、まもなく10月ですね。

葡萄やオリーブの収穫を直前に控えたトスカーナより、今回はオリーブ農園の状況を御報告いたしましょう。

Kiyomiさんは、ファンチュッリ農園のルイージを尋ねます。

「これはレッチーノという品種。
他の品種より早く熟れ始めるんだ。葡萄の房のように、オリーブの実が寄せ合っているんだよ。
一つの房に、まだ緑色の状態のオリーブもあれば、
完熟して黒くなっている実もある。
だから、一概に(ハイ!収穫一斉スタート!)というわけにはいかないんだよな~。
ほら、あの実を見て!うっすらと紫がかった状態、
これが収穫のジャストなタイミングなんだ」

10月に入るとハードな肉体労働が始まりますが、
収穫前のこの時期、ルイージの表情にはたっぷり余裕が見られます。

「上質オリーブオイルに求められる基本要素は酸度が低いこと。そして抗酸化成分を豊かに含んでいること。それには早摘の実でなければならないんだ。
実が熟してしまうと、どうしても成分の質が落ちる。
収穫した実を搾油工房に運んで、数時間後にオイルが誕生するんだけど、まず、搾油工房ではオリーブの実の重量が測られ、その重さに応じて農家は支払いをする。
早摘の実は水分を多く含み、ずっしりと重い。
そのわりには、少量のオイルしか抽出できないから高い出費になるんだ。
中には、実が熟して、水分が減った状態のオリーブを持ち込み、採油にかける費用を節約する作り手もいるけど、俺たちは、そんなことはしないよ!」

1500年から家族代々に渡り継承されるオリーブ農園で生まれ育ったルイージは、シエナのオリーブオイル協会で鑑定士としても活躍します。

「うちのオリーブオイルをコンクールに出展したり、広告を打って宣伝しようとも思うけど、結構、費用がかかるんだ」

彼の手がけるオリーブオイルは、手間隙かかっている割にはお手ごろ価格。

「10月に入ったらkiyomiも収穫においでよ!
そういう経験、大事だと思うよ!」

「そうよね。やってみるか!オリーブの収穫」

収穫に参加した翌日は、温泉でも行こうかな?

何だか、ワクワクしてくる今日この頃です。
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2010年9月25日 (土)

毛糸玉と猫

今日は

ティティです。

エリーナがウクライナから戻ってきました。

早速、kiyomiさんはピアノの楽譜をもって彼女を訪れます。

「チャオ!エリーナ。お帰りなさい。とても元気そうね」

「チャオ、kiyomi。戻りたての頃は母との別れに落ち込んでいたけど、すっかり元気を取り戻したわ!
ねっ、お茶しない?」

「待ってました!実は珈琲が飲みたいなって思ってたところなの」

「だったら、このカップで飲みましょう。
ウクライナから持ってきたお気に入りのカップなの。
ソーサーがないけど・・・でも、きっと珈琲がより美味しく感じるわ!」

珈琲を囲みながら、二人の話は絶えません。

この日、エリーナからプレゼントされたのは小さな壁掛け。

「この柄、面白いのよ。ウクライナの民族衣装をまとった女性と男性。男性は、スイカを持ってるでしょ。振られちゃったのよ。ウクライナではね、男性からのプロポーズにお断りするとき、女性は相手にスイカかカボチャを手渡すの。何かしらは持ち帰ってもらわないとね!」

「へ~!今でもそういう習慣あるの?」

「恐らく、田舎ではまだあるんじゃないかしら?」

(結婚とは縁がないんだろうな)

心の奥底でこう感じるkiyomiさんにとって、意味ありげな贈り物です。

「エリーナ、この夏ね、ショパンのワルツ8番を練習してみたのよ。やっぱり夏はパッと軽快で明るいワルツが弾きたくなる」

「そうよね。軽快で跳躍的なワルツ。
毛糸玉と猫の6番とかね」

「毛糸玉と猫?
日本では子犬のワルツって副題がついてるけど!」

「私の教授ね、毛糸玉と猫って呼んでたの。最初の6小節はクルクル毛糸を丸めているような旋律でしょ。
それから、猫のつめに毛糸が引っかかったかのように、
ピーンと音が飛び出す・・・
でもね、ショパンは自分の曲に副題が付けられるのを嫌ったのよ。
あくまでも音楽は音楽。

特定のイメージを結びつけることを嫌がったの。
だから、私たちが(毛糸玉と猫)なんて呼んでいることを知ったら、怒るわよ!ショパン」

祖国の母との連絡方法、猫のお留守番が偉かったこと、今取り組んでいること、等など・・・・

お喋りが次々と展開され、
あっという間に時間は過ぎていきます。

「あら!こんな時間。もう仕事に行かなくちゃ。バスに乗り遅れたらパトリッツィオが迎えに来てくれるんだけど、ガソリン代、高いから!また来週ね」

女友達が少なかった20代は歳をとるのが憂鬱でした。

しかし、40を過ぎ、素敵な友達に囲まれて生活することの醍醐味を知った今では、20代、30代の若い頃に戻りたいなんて思わない。

今がとっても楽しいのです!
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2010年9月22日 (水)

ヒンヤリ映像

今日は

ティティです。

日本はまだ暑い日が続くとのこと。

そこで、皆様にクールかつホットな映像をお届けしましょう。

こちらをクリックしてください

http://www.youtube.com/watch?v=biONLB1Wq6c&feature=related

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2010年9月19日 (日)

おめでとう、ジージー!

今日は

ティティです。

Kiyomiさんは、友人ジージーチョーの結婚式に出席しました。

ビルマからやって来た彼女との出会いは、
10年前のマクドナルドです。

イタリア留学で1年が経った頃、
Kiyomiさんはまだイタリア語に馴染めず、焦りを感じます。

相手の言っていることが分からない、
自分の言いたいことが話せない、
だから、自分が愚かに映ってしまう・・・・

この緊張が対人恐怖症となり、
イタリア人と喋る度に貧血を起こしては砂糖水を飲まされた日々。

(なんとかしなければ!)

そう考えて思いついたのが、現地でのアルバイト。

語学学校で交わす外国人生徒との会話よりも、
イタリア男の甘く分かりやすい囁きよりも、
責任感に圧迫された現場でイタリア語を浴びるのが一番効果的。

そんなスパルタ方式の道場として選んだのが、
マクドナルドです。

恐れ恐れ道場に足を踏み入れると、そこには、ビルマから来た小さな女性が働いていました。
Kiyomiさん同様、
彼女も語学留学生としてシエナに滞在しています。

「私の名前はジージーチョー。
ビルマには苗字が存在せず、名前しかないの。
でも、イタリアに来たら、書類には必ず、苗字と名前の欄があって、記入必須となってるでしょ。
だから、ジージーを名前に、そしてチョーを苗字にしたわ」

ジージーの場合は、苗字と名前に区切ることができますが、一つの発音で終わってしまう短い名前の場合は、2度繰り返すことによって、苗字と名前にするそうです。

「ビルマでは、1週間は8曜日なのよ。
水曜日を午前と午後にわけ、2日とみなすの。
生まれた曜日はとっても大事。
曜日ごとに、名前の頭文字に使えるアルファベットが決められてるのよ。だから名前を聞くと、相手が何曜日に生まれたかが分かるの。
それにね、各曜日には守護動物があって、その人の性格も伺えるのよ」

守護動物と基本的な性格は、以下のとおりです。

 日曜日生(ガルーダ) 行動力があり、欲深い
 
月曜日生(トラ) 直観力があり、嫉妬深い
 
火曜日生(ライオン) 勇敢で意思が強い
 
水曜日午前(牙あり像) 短期で好奇心旺盛
 
水曜日午後(牙なし像) 冷静で移り気
 
木曜日生(ねずみ) 温厚で粘り強い
 
金曜日生(モグラ) 欲張り。お喋りか無口
 
土曜日生(龍) 真面目で怒りっぽい

怒ると、その感情を瞬時に露にし、
笑うと、その口元は耳まで裂ける小さいけれどダイナミックな彼女。

出会いから10年後、kiyomiさんは彼女の結婚式に保証人として出席します。

教会でのミサも終盤に近づき、誓約書へのサインが近づくと、会堂にはビルマの民族音楽が静かに流れ始め、ジージーの感極まった泣き声だけが響き渡りました。

(良かったね、ジージー)

Kiyomiさんの頬にも、静かに涙が流れます。

さて、教会での式の後は、
近くのお城で披露パーティー。

ジージー自ら、ビルマの歌や踊りを披露し、
会場のイタリア人は皆、ビルマと親善を結びました。

この日は雨。

イタリアでは、
雨の日の結婚式は幸運をもたらす、と云われています!
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2010年9月18日 (土)

おまけ

今日は

ティティです。

この春に試飲して、美味しい!
と感激したワイン達が、
続々と入荷中です。

皆様に案内をお送りするまで、
しばし、お待ちください。

今日は、おまけの映像をお届けします。

こちらをクリックしてくださいね。

http://www.youtube.com/watch?v=yquFnGhtdUQ

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2010年9月13日 (月)

恋愛グローバル

今日は

ティティです。

「ちょっとパトリッツィオ、聴いて頂戴よ!またダリオの奴がね・・・」

1階のバールでkiyomiさんが大声をあげているところへ、エルミニオが現れました。

「あら~、久しぶり!」

「お~、エルミニオ!」
パトリッツィオも思わず歓喜をあげます。

「レストランって、いつもこんな感じに罵声が飛び交っちゃって、いや~ね~。気にしないでね。
何がいい?珈琲、それともワイン?」 

憤慨シーンに出くわし困惑気味のエルミニオに、思いっきり平常心を装いkiyomiさんは尋ねます。

「ビールくれる?」 

「はい、お待ち!ちょっと待っててね。厨房に行って、
仕込の鍋の火を弱めてくる。直に降りてくるから!」

2年前から、インド人の彼女を連れてアクアボッラによく食事に来たエルミニオ。

kyomiさんは初めて彼女を見たときから意気投合し、
彼らのテーブルについてはお喋りを楽しんでいました。
しかし、この春から突然姿を見せなくなった二人。
心配している矢先に、ひょっこり、彼一人、夕方に姿を現します。

「ところで、彼女は?」 

「振ったんだ」 

「えっ?」

「彼女の家に訪れた時、他の男がいた。
それからというもの、20日は眠れなくてね。
カウンセリングに通ってるよ。立ち直れないんだ」

そのインド女性には、若くして産んだ2人の子供がいます。インドで生活を送る息子と両親を養うためにイタリアから送金する彼女。

「俺、シエナからマルケまで、遠い道のりを毎日のように通ったよ。
彼女、問題を山積みに抱えているから、誰かが側にいてあげなければ潰れてしまう。
シエナに呼び寄せたいけど、結局、今の仕事を手放すのが惜しくて、遠距離恋愛をせざるを得なかったんだ。
それに彼女、腰とか、肩とか、健康上にも問題を抱えてただろ?この春、手術して、俺、ずっと病院に通ってたんだ。
中古車も買い与えたし、毎月インドに送金してた。
今年、彼女の弟がシエナにやってきたんだよ。
その飛行機代も出してやったし、仕事も世話してあげてる。それなのに・・・・」 

エルミニオがどんなに彼女に尽くしてきたか、という話が続きますが、彼女への悪口は一言も出ません。

「今日も、彼女は電話してきたよ。不倫が発覚した10日後には、(あの彼は、実は横暴だったわ・・・)とかなんとか言ってる。まだ、早いだろ?俺は彼女を受け入れられない」

「彼女、一人で問題を抱えて大変ね。
でも、結局、彼女にまだ惚れているんでしょ?
頭でぐるぐる考えていないで、会いにいったら?」
kiyomiさん。

すると、「それは違う!」
パトリッツィオが声を張り上げます。

「彼女のほうが問題を展開したんだ。
彼女が繕うべきだよ。
そして、もっと、エルミニオが今までしてくれたことへの恩恵を噛み締めるべきだ。
彼女はエルミニオに似合っている、と思ってた。
しかし、彼女は、はっきりさせるべきだな。
もし、エルミニオの事を利用しているんだったら、他の男を捜すべきだ」

「私ね、猫の家に通っているんだけど、そこに8匹の猫が預けられているの。
飼い主はパスクワリーナっていう南イタリアの女性。
マッサージ師の仕事をしているんだけど、収入がなくてね。小さな倉庫でギリギリの生活をしているのよ。
この先、猫を施設から引き取って生活が出来るように、警察や市役所に自らが出向き、援助を求めているの。
今は裁判官の判決待ちで、上手く運べば来年の2月には市から小さなアパートが特別な家賃で与えられるかもしれない。
男に頼らないで、一人で動いている姿は偉いと思う。
私、問題を抱えた女が、男に頼りながら生きるのって、好きじゃないな。
それに、パスクワリーナが抱える猫ね、好き勝手に飼っているわけじゃないのよ。
どういう訳か、瀕死状態や、道端で捨てられた子猫が目に付いて、家に持ってきてしまうの。盲目のペルシャ猫を特に可愛がってるわ」

kiyomi、インド人の彼女はまさしく僕の猫ちゃん。
一度見てしまったら、放っておけないんだ・・・」 

「なるほどね・・・」

シエナの郷土菓子の営業をしている彼。

不況で観光客が減り、商品の注文が少なく疲労困憊の毎日を送りますが、彼の頭の中には、絶えず、彼女の抱える問題リストがありました。

それらの解決に向けて、動き回るリズムが彼にある種の躍動感を与え、問題を解決すると、「やれやれ~!」 という開放感を味わう。そして、彼女からの感謝を浴び、「俺って、偉い!」と自己自信がみなぎったことでしょう。

「彼女には問題が山積みだけど、俺は問題を抱えていない。俺は彼女に迷惑をかけてないんだ。
それなのに・・・・」

一人息子のエルミニオ。43歳。

一人、一軒家に住み、休日は趣味のバンド活動に精を出し、問題なく暮らしてきました。

しかし、青春時代はとうに過ぎ去り、社会生活に物足りなさを感じながらも、不況の雲に包まれながら暮らす矢先、インドから来た女性が現れ、彼の生活に変化をもたらしたのです。

頭では彼女を拒みつつ、心は彼女を想う彼。

さて、お客様が入店してきました。

夜の営業スタートです。

「彼女トリッパ゚が好きだったわね。いつでも仕込んでおくから」

彼にそう声をかけると、kiyomiさんは厨房へと立ち去ります。

必要なものは何でも手に入れてきた経済大国は老人大国へと変わりつつある。
そして、貧しい環境で生活する国の人たちが、そんな国に出稼ぎに来ている。

エルミニオのように、表面的には移民を支援しているようで、内面的には、経済大国側(老人大国)が、移民の人生模様を通じて、生き甲斐を感じている。

グローバル化とは、世界流通の合理化を意味する経済用語だと思っていましたが、こんな身近な日常にもそれが見受けられるんだな!

また一歩、世界を垣間見た今日この頃です。

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2010年9月12日 (日)

ワインの仕入れ

Ciao ciao !

ティティです。

kiyomiさんとパトリッツィオは、
ワインの仕入れにモンタルチーノへと向います。

「注文したワインは、明日の17時、モンタルチーノの城壁の駐車場で受け取りたく思いますが、宜しいですか?」というメールに、どの作り手も了解したものの・・・

当日になると

「悪い!30分遅れる・・・」

「ねえ、kiyomi、家まで来てくれない?バタバタしちゃって」

「スミマセン、あと10分で着きますから・・・」

17時を過ぎたあたりで、バタバタと携帯に連絡が入り始めます。

「どいつもこいつも、動きたがらねぇ」

パトリッツィオが不満を口にした途端に、
あるブルネロの作り手が(すいませ~ん)と窓から声を上げ、駐車場に走りこんできました。

「スミマセン、お待たせして。何でか知らないけど、忙しくて大変なんですよ。あちこち飛び回ってます」

挨拶と軽い世間話を交わし、彼が立ち去ると、

kiyomi、こっち、こっち!」
と別の作り手が離れた場所から合図を送ります。

全てのワインを車に積み、アクアボッラに戻る途中、Kiyomiさんは何だかとても幸せな気分になりました。

「このワイン、全部、日本に渡るのね。
1本1本が皆、特別扱いを受けるのよ!」

この日、埃まみれの車で到着したオーナーたち。

働きやすい服装に飾らぬ笑顔の彼らは、
どことなくタイプが似ています。

毎日、畑仕事に携わり、醸造担当者とワインを作り上げ、プロモーションのため、海外に出張し、インポータのオーダーに応じる・・・

自らが作り上げたワインを大切に思うあまりに、
配達一つとっても、他人に任せられません。

先日、日本の有名レストランで働いていた主任シェフが料理留学のためイタリアに到着しました。

歓迎会をかね、イタリアで働く日本人シェフたちとランチをすると、こんな意見がこぼれます。

「君のところの大ボス、昔はどんなに忙しくても厨房に立つ精神が偉いな、と尊敬していたけど、今、あちこちのメディアに出すぎだね。厨房から離れていくようで、残念だよ」

「そうなんですよ。店を展開しすぎると雇う人間も多いじゃないですか。だからボス自らが稼がないといけないらしくて・・・葛藤があるみたいです」

経費を確保するためにはどんな仕事でも引き受ける。

そうなると、どうやってシェフ本来のポリシーを持続し続けるのでしょうか?

シェフが浴びる(美味しい!)という反応は、
お料理に対する感想でしょうか?

それとも、代理店からの視聴率に対するものでしょうか?

翌日、ワイン卸の営業マンがアクアボッラを訪れました。

「こちらのワイン、ワインスペクテイターで97ポイントを獲得したもんだから、大変な人気なんですよ。今日だけで250本販売しました。Kiyomiさん、どうしますか?」

昔だったら、即、買ったことでしょう。

「辞めときます。その作り手のワイン、知らないので」

さて、今月末にはワインリストを皆様にお送りしたく
只今、リストの準備中です。

「美味しかったよ!」
という感想を頂けたら、作り手に伝えましょう。

お客様の感想を作り手に戻すことも、
ワイン販売者の務めであると思うのです。

そうして生まれていく一体感はワインの隠し味。

美味しいワインで、至福の一時を過ごしましょう!

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2010年9月 9日 (木)

仕事に追われてます

今日は

ティティです。

レストランの忙しさが引いた途端に、
新規輸出の仕事やワインの仕事が押し寄せてきました。

2日以内には新記事を掲載します。

写真を見ながら、次のブログ更新をお待ちくださいね。

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kiyomiさんの愛猫ティティちゃん

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kiyomiさんが通う猫の家の1室

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パトリッツィオの娘、シルビアちゃん

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アクアボッラを包む大きな夕焼け雲

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2010年9月 5日 (日)

モンタペルティの戦い

今日は

ティティです。

毎年9月4日はモンタペルティの戦いの記念日。

現在、アクアボッラのある土地で、
1260年、シエナ軍とフィレンツェ軍が戦い、シエナ軍が勝利を収めました。

この週末、
アクアボッラでは、当時の戦いにちなんだイベントが行われています。

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2010年9月 3日 (金)

社会学の旨み

今日は

ティティです。

「あれ、何だか静か!」

ガラーンと感じる猫の家。

「あっ、クロ猫チビちゃんがいない!」

里親台帳を開くと、最新ページの記録は「クロネコ」と書かれ、サインの日付は今日付けになっています。

(やった~!里親が見つかったんだ!)

先週に引き続き、今日も子猫が広い部屋で走りはじめました。

あ~嬉しい!

早速、首までジッパーのあるつなぎの作業着と専用の靴に履き替え、猫ちゃんをご訪問。

8匹が一堂に暮す一室に入ります。

この猫ちゃんたちは、ある女性と生活をしていましたが、経済的な事情で引越を余儀なくされ、
その結果、猫ちゃんの居場所が無くなってしました。

故に、この施設で暮らしています。

部屋の扉を開けると、待ってました!とばかりに皆が擦り寄ってくるので、タコの手が必要です。

この施設に運ばれる猫ちゃんは、予防注射、虚勢手術を受け、糞の検査を通じて健康を管理をされながら里親を待ちます。

また、施設に出入りするスタッフは、殺菌効果の強い石鹸で手を洗い、消毒をふりかけ、最後には靴に消毒をまくほどの徹底ぶり。

市、保健所、獣医、そしてボランティアが一心同体となって運営される猫の家。

Kiyomiさんはグリーンピースや犬猫ライフボードに毎月送金していますが、こうして実際に現場に通い、様々な人と触れることにより、社会の一員だ、という認識が鮮明に芽生えるのです。

(いけない!ティティの予防注射、今年はまだしてなかった!)

早速、獣医のパトリッツィアを呼び、注射も完了。

1ヶ月1000ユーロのお給料。

家賃と電話代、貯金を除くと、1日に使用できる額は5ユーロです。

質素な生活をしているのに、どうして、内面はこんなに豊かに感じるのでしょう!

フィレンツェのシェフ、ケンチャンにメールを打ちました。

「今度、フィレツェに遊びに行くわね。Oシェフの店で働いていたKさんがイタリアに料理留学に来たのよ。
彼と一緒に遊びに行くわ。
私、お金が遣えないから、ケンチャンのアパートで何か、ランチをこしらえて頂戴!私からは美味しいワインを持ってくから、宜しくね!」

さて、明日はトスカーナの郷土料理、
リッボリータを仕込みます。

キャベツ、人参、ジャガイモ、玉ねぎ、豆、トマト、乾燥したパンなどなど、どこの家庭にもある余った素材をグツグツと煮込む栄養満点のスープ。

Kiyomiさんの生活も、そんな料理に似ています。

身近にあること、ちょっとした時間を利用して、
味のある生活に仕上げていく。

41歳になるまで、
ちょっとは有名になってみたい、
仕事で儲けたい、
と経済社会の舞台で成功を築くことが幸せを運んでくれると信じ、そのことに意識を向けていました。

しかし、猫を通じて、
(美味しい社会学の出汁)を学ぶ今日この頃です。

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