Buon Lavoro !(お仕事がんばって)
今日は
ティティです。
また、例のアフリカ人が大きなリュックを肩にかついでこちらに歩いてきます。
「また来た・・・」
物売りからは特に買うものがなく、
売り込みを断る心の準備に気が重くなります。
「チャオ」とkiyomiさん
「チャオ。調子はどう?」
「今一ね。日曜のランチだっていうのに、こんな状態よ・・・ところで、お腹空いてる?」
すると、物売りはちょっと控えめに頷きます。
「はっきりさせましょう。
私たち、あなたからは何も買わないわ。
でも、スパゲッティをご馳走してあげる。
トマトソースがいい?それともミートソースがいい?」
「肉系がいい」
真昼の太陽の下、重い荷物をしょってきた男性にまずは冷たい水を差し出し、kiyomiさんは厨房へ。
「はい、お待ちど~!」
悪戯心もあって、山盛りにしすぎたパスタはお皿からはみ出そうです。
「有難う。嬉いです」
この物売り男性の仕草、しゃべり方には落ち着き感があり、人徳が漂います。
「今日は何件のレストランを回ったの?」
「今日は日曜日。お宅訪問の日なんだ。日によってゾーンを決めている。」
「ふ~ん」
「昨日はグローセット。今日の朝、シエナに着いたんだ。私はヴェネツィアに住んでいるんだよ」
「え~!そんな遠くから来てるの!」
「働いていた工場が閉鎖してね、仕方なくこの仕事をしてるのさ。本当はこの仕事したくない。相当な体力を消耗するしね・・・・」
先日、野外オペラを観にヴェローナに行った時のこと。
夜中1時過ぎに公演が終わり、そのまま朝の3時発、フィレンツェ行きの列車に乗り込むと、そこには何とも異様な空気が流れていたのを思い出します。
節約旅行をするため、不便な時間帯に移動する若者達と移民で寝台車は満席。
車掌も検札に来ません。
恐らく、彼も深夜の電車で寝て過ごしては方々、渡り歩いているのでしょう。
「ここのスパゲッティ、No1。とても美味しい」
「あら、嬉しい!ちょっとは、ベンチで昼寝していったら?」
「いや。訪問販売、続けなくちゃ」
「お水、持っていく?」
「有難う。でも、これ以上、荷物が重くなると大変だから」
「そうだったわね。じゃあ、また!」
「また!」
路の向こうに小さく消え行く彼を眺め、
(いつかは、もう少し楽な仕事が見つかりますように)
と祈る今日この頃です。
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