そのまんま女
今日は
ティティです。
「もう、食べる人、いないかしら?」
大皿に少しずつ残った料理を皆に勧めるkiyomiさん。
「私、もうお腹一杯」「私も、もういいです」
と皆のつぶやきを確認すると、
「じゃ、私が!」といつものように残った料理を片っ端から平らげます。
「kiyomiはナナ(パトリッツィオの愛犬)と同じ。
皆と食事する時は一応控えめにしてるけど、
最後に、もう誰も食べないと分かったら遠慮なく食いつくんだ」
とパトリッツィオは得意気に説明します。
「スペインではね、レストランに招待する代わりに服をプレゼントしたほうがいい、という格言があるの」
「イタリアにも、同じ言い回しがあるよ。イタリアの場合は、服の代わりにコートという言葉が入る」
大食い者をレストランに誘うと勘定が高くつくので、
洋服をプレゼントして、
「この服を着て、レストランにでも行っておいで!」
としたほうが安上がり、という意味のフレーズです。
「でもね、私、今晩からダイエットしなきゃならないの」
話題の流れに沿わないkiyomiさんの発言に、
テーブルの皆は呆れ顔。
「9月に、友達が教会で挙式するのよ。
そこで保証人を頼まれたの。
10年前の服を試着してみたら、案の定、ピチピチ。
手術台で医師がするゴム手袋、とまではいかなくても、歩くサラミみたい」
昔、女性の体は滑らかなラインだと思っていました。
しかし、40歳を過ぎた女性のラインは、あちこちにポッコリとした丘があり肉々してます。
「でもね、結婚式が終わった翌日からは、食べまくるわよ~!」
それから数日後・・・
「あれ、kiyomi、ダイエットするんじゃなかったの?」
とパトリッツィオ。
「いつものことなんだけど、ダイエットする、と決めた瞬間から凄い勢いで誘惑のセールスが迫ってくるのよ。(満足してないんでしょ、だったら、コレ食べる?アレ食べる?)って。だから、ダイエットしないことに決めたの。それがダイエットに繋がるのよ!」
イタリアに来てから、めっきり洋服を買わなくなりました。
毎月の化粧品代なんてゼロ。
夏のこの時期は、日焼けしたその風貌から、どこかの東南アジアの人、と見られますが、それも結構!
イタリア人にとって魅力的な人間とは、
「話題のウィット」と「快活な生きた表情」なのです。
イケメンシェフとか、美人アナウンサーとか、綺麗すぎる議員などなど・・・・
日本では、容姿への執着が強く、そのようなタイプの人々を羨望の眼差しで崇める傾向がありますが、
イタリアにいるうちは、そのまんま 野生的に生きます!
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