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2010年4月19日 (月)

惚れる食べっぷり

今日は

ティティです

やっと春らしい気候となり、
トカゲ同様、人間も陽の光を受け屋外席でランチを楽しむようになりました。

この季節、kiyomiさんの秘かな楽しみの一つが
〈のぞき見〉

厨房に届くオーダーに、前菜・パスタ・肉料理に付け合せまでびっしり書き連なれていると、腕まくりして取り組みたくなる。

その上、オーダー内容がゴッツイ、オーソドックスな肉料理だとすると、

「あんたのために、いっちょ、やったるでー」

とねじりはちまきでも締めたくなります。

やや大盛りに盛られた料理が厨房から運ばれていくと、そそくさ、2階の窓からお皿の行き先である屋外テーブルを眺め、お客の食べっぷりを覗き見するkiyomiさん。

ドッカーンとボリュームあるオッソブーコが40代半ばと思われる中肉中背のイタリア男の前に置かれます。

まずは肉を小さめにカットして口に含み確認。

納得と同時にギアが切り替わり、肉を口に運ぶテンポがやや速まります。

その姿は、まるで頭を突き出しながら進む鳩のよう。

男は、口にフォークを運ぶごとに頭を皿に近づけ、軽い上下運動を伴いながらもくもくと皿を平らげていく。

息つく暇なく肉に集中し、暫くして思い出したようにグラスワインに手を伸ばし、それからポテトフライやヒヨコマメをかきこみ始めます。

(凄い!ポテトフライを鷲づかみにして、口にねじりこんでる!)

右手にフォーク、左手にパンを握ったまま途切れることなく交互に口に運ぶその動作は見ていて気持ちがいい。

(きっと、中世の騎士もこんな食べっぷりで腹を満たし戦に臨んでいたんだろうな)

勝手に、彼を戦場に向う兵士に例え、
(食べっぷりのいい男=勇敢に戦う男)
とまでダブらせてしまうkiyomiさん。

女41歳 独身。

〈出来る男の名刺の出し方〉や
〈得意先に好まれる印象づくり〉など
小手先を駆使する男は幼稚に思え、またあらゆるものに難癖を付け自分を主張したがる説教親父からは
(俺様をもっと構ってくれ)
という哀願が聞こえてしまうこの年頃。

20代の頃に抱いていた
〈男性に守ってもらえる〉というドラマ仕立ての信仰は時効を迎え、
女はこれから母ちゃんになるしかない、と見解を切り替えますが、このように、女性にはない〈豪快な食べっぷり〉を垣間見て、また単純明快な男性に惚れ惚れしてしまう今日この頃です。

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