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2010年4月

2010年4月30日 (金)

ダリオの贈り物

今日は

ティティです。

カウンターで洗い物をするkiyomiさんの前に、トイレットペーパーを両手に持ったままパトリッツィオが立ち止まります。

「全く、ダリオの奴ときたら全く分かってない。
トイレットペーパーとペットボトルの水が一緒に収納されてる部屋の様子を見たんだけどさ、
普通だったらガス入りの水、ガスなしの水、そして大きなボトルと小さなボトルをそれぞれ整頓して配置するだろ?
あいつは、そんなのお構いなしなんだ。
部屋の中央に適当に置きやがる」

フムフムと頷きながら泡のグラスを濯ぎます。

「ダリオは、合理性という感覚が少ないまま生まれてきたのよ。整理整頓を怠けているわけではないけど、
‘合理的に’という観念がないから、
傍から見るとだらしなく思えてしまう。
‘普通だったらこうするだろう?’と彼の持たない部分を指摘し続けるとこちらが疲れてしまうわね。私、よくそれに陥ってしまうもの」

パトリッツィオは黙って、kiyomiさんに耳を傾けます。

「その点、私は余裕の神経が薄いまま生まれてきたのね。だから自分を防御するあまりに物事を懐疑的に見てしまい、ついつい批判的になってしまう。
責められると特攻しちゃう私の性格、知ってるでしょ?
余裕があれば、ユーモアで切り返すところだけど、生まれつき太い神経が備わってないから、その部分は不器用だわ」

いつものテレビドラマを見て寛いだ後、コンピュータに向かい、輸出ワインの進行に取り掛かります。

「パトリッツィオ、ちょっと来て頂戴。メールを先方に出す前に、私のイタリア語、チェックしてくれる?」

コンピュータに向き合っていると、ランチに訪れた日本のお客様を見送りに街まで行ったダリオ君がアクアボッラに戻ってきました。

「チャオ、ダリオ」

「チャオ。はいこれ」

ダリオ君が紙袋を差し出します。

「あら、さっきのお客様から?」

「違う、違う。僕からだよ。今まで二人に誕生日プレゼントをしてなかったからね。」

差し出された紙袋を丁寧に覗き込むパトリッツィオ。

中には、チェスのゲーム、革のベルト、そして小箱がはいっています。

「グラッツェ(ありがとう)ダリオ。さっき、お前のことを悪く言ってたんだぞ!」

照れながらもプレゼントを手にするパトリッツィオ。

「グラッツェ ダリオ」

Kiyomiさんに手渡された小箱を開けると、中にはボールペンが入っていました。

「オー、kiyomi。このボールペンはキャリアウーマン用のブランドだぞ!」

声高に喜ぶパトリッツィオ。涙がこぼれぬように、さり気無く潤んだ涙を指先でぬぐいます。

毎週20ユーロと、お小遣いのようなお給料で働くダリオ君からの贈り物。
宝物です。

さて、夜の営業開始。

気がつくと、アダージョだった空気がいつの間にかいつものペースに。


皆、好き勝手なことを口にしていますが、不協和音でも釣り合った響きが快いです。

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2010年4月26日 (月)

只今、戦闘態勢

今日は

ティティです

只今、kiyomiさんはアクアボッラで戦闘態勢。

「父ちゃん」「父ちゃん」とパトリッツィオにぴったりのダリオ君。

お客との会話や冗談を嬉しそうに「父ちゃん」に報告して喜ぶ彼の会話は、ネイティブすぎてなかなか聞き取れず疎外感を感じさせられます。

「夜の8時半にのこのこ現れるウエイターがいる?」

「でも、父ちゃんが今晩は暇だから来なくていいって言ったのに、あえて僕は来たんだ」

「だったら、7時半にはいらっしゃいよ。あんたが到着する前に、私がお客に料理を運んだわよ」

3人と一匹のアクアボッラでの生活。

日常生活で生じる些細なストレスが積ると、パトリッツィオに愚痴をこぼしますが、決まって
「それは、kiyomiの問題だろ。ダリオは悪くない」
と反撃を食らいます。

確かに、ダリオは悪くない。

もし、彼の口から苦労話の一つでも聞かされたら、
近感を持つかもしれません。

しかし、23歳の青年が両親の厚いガードに守られ、
アニメを見ながら笑いこけ平和な毎日を送っている。

これには、嫉妬が含まれます。

悪気の無いダリオの言動にストレスを感じ、そんな自分に(いい年して、なんて許容範囲が狭いのかしら?)と嫌気がさし、おまけにイタリアでの心の支えであるパトリッツィオからも非難されると、爆発するか、殻にこもって意地を張るしかなくなります。

「あなたはいいわよ。父ちゃんが守ってくれて、家ではお母さんと妹と愛犬が癒してくれるから嫌なことがあっても気分転換が効く。それに引き換え、私は曇った気持ちで一人アパートに帰ると面白くないわ。あんたの得意の冗談が私にも向けられて笑ってしまうと、楽なのにね」

そんな中、家のパソコンを開くと、日本旅行中のアリアンナとミケーレから「有難う!」のメールが飛び込みます。

kiyomiが素敵なお友達を紹介してくれたお陰で、私達、とても幸せ!」

心が満たされます。

戦闘態勢の問題は、勝ち負けではなく、自分が拒否されたような居心地の悪さに心が伸縮してしまうこと。

おまけに、内面に隠しておきたい自分の醜い部分と体面してしまい、自分が意地悪に思えてしまうこと。

そんなモヤモヤを解消してくれるのは、α派のクラシックでもなく、美味しいものに食らいつくことでもなく、
自分に向けられた愛情。

感謝の気持ちを述べられると、
(私って、やっぱりいい人?)と嬉しくなり、自分が自分を好きになれるのです。

狭い環境で上手くいかなくなったら、
まずは運動して心地よい疲れに体を浸し、
その後、「有難う!」の言葉を受け、
(私はいい人!)とおまじないをかける。

そうするうちに、自分が柔らかくなって自然と環境が元にもどっていく気がします。

トラブルで生じる煙の消火作業は、愛が必要です!

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2010年4月23日 (金)

いってらっしゃーい

今日は

ティティです。

アリアンナとミケーレは、今晩ミラノから成田へ発ちます。

「飛行機、ちゃんと飛ぶの?日本はGWで特殊なのよ!」

「大丈夫よ、kiyomi。そんなに心配しなくても」

おっとり型のアリアンナ。

「でもね、こんなシエナの田舎から東京に着いたら驚くわよ!それにあなた達の計画、いくらJR乗り放題パスがあるからといっても、無謀よ!日光の翌日は、箱根、その翌日は高山・・・」

姑のように気を揉むkiomiさんは、彼らの旅程に合わせた時刻表を作成しながら不安を解消します。

限られた時間で、できるだけ多くの観光名所を網羅しようと走り回る日本人観光客。時にその様子はイタリア人に特殊に映りますが、彼らのプランはそれを上回ります。

嬉しいことに、東京のS子さん、岡山のT子さんが彼らを案内してくれることになり、出発前から二人は大はしゃぎ。

20代の頃、kiyomiさんはよく一人で旅行をしました。

ロンドンのロイヤルオペラ劇場でオペラを鑑賞した時のこと。

休憩時間に表に出てボーっとしていると、劇場の隣にあるインドレストランのウエイターがガラス越しに手招きをします。

周りを見渡し、(やっぱり私に?)と恐る恐る店に近づくと、

「オペラが終わったら、食べにおいで!」との誘い。

オペラの余韻と共に特別な気持ちでレストランに入店すると、花が添えられたこれもまた特別な席に案内され、料理がカートに乗って運ばれてきました。

「君が一人で寂しそうに立っていたから、招待しよう、ということに決めたんだよ」とインド人のウエイター。

お腹と気持ちが満たされます。

「ちょっと待っててね。送っていくからね」

今考ると相当なリスキーな行動ですが、彼に送られアパートに辿り着くと、紳士(真摯)な彼はkiyomiさんを配慮して、握手もヨーロッパ式挨拶のキスもせず去っていきました。

ナポリの湾岸での夕食。

(なんて美味しいんだろう!)

何を注文してよいのか分からないkiyomiさんにウエイターは熱心にメニューを説明してくれ、出された料理に舌鼓。料理の味を引き立てたのは、七変化する夕焼けの色でもなく、ギターの演奏でもなく、ウエイターのサービスです。

また、ヴェローナの野外音楽劇場で転んでしまった時は、周囲のイタリア人数人がさっと駆け寄り「シニョリーナ、怪我は無いですか?」と手を差し伸べてくれました。

書き出したらきりが無い旅の思い出の数々。

そこには、「現地の人に気遣ってもらった」という感謝と感動があります。

これから成田に到着するアリアンナとミケーレ。

S子さんとT子さんの御もてなし、道案内をしてくれる通行人、旅館の女将さんなどと触れ合いながら、日本旅行がスペシャルなものに色づいていくことでしょう。

イタリアには毎年沢山の日本人観光客が訪れます。

日本企業が主宰するツアーも充実し、日本人スタッフのそつが無いガイドに引率し、観光地巡りができます。

しかし、名所を訪れたという証拠写真が増えていく一方、旅の醍醐味である、(現地の人と触れる)チャンスが入り込む余地が薄いのが残念です。

(何、このプラン!)と閉口してしまった彼らの日本旅行。

「分からなかったら、聞けばいいのよ!」

あっけらかんに答えるアリアンナを見ていると、
(そっか!)とこちらの肩の荷もおりる今日この頃。

いってらっしゃーい!

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2010年4月21日 (水)

されど、旅行?

今日は

ティティです。

アイスランド火山噴火で閉鎖していた空港も再開し、
ヨーロッパの空の便がやっと動き始めました。

とは言っても、まだ欠航便が続く中、
痺れを切らした旅行客は、タクシーで周辺諸国に向かいます。

ミラノやローマのホテルは宿泊価格が跳ね上がっているにも関わらず満室状態。

オリンピックやワールドカップなど、イベントの開催時期に周辺ホテルの宿泊料が跳ね上がるのは納得しますが、自然災害の影響を受け、困っている人の弱みにつけこむとは、なんと腹黒い!

こういう形で設けたお金は、きっと相殺されることでしょう。

商談で訪れたお客様は、18日に日本へ帰国するはずが、24日(土)の便に振り替えられ、今でもパリで待機しています。

そのような中、友人のアリアンナは今週の金曜日にイタリアから日本へ旅行に旅立ちます。

内心、(エ~、この時期に?・・・)と呟きながら、
複雑な思いで彼女の旅行をサポートするkiyomiさん。

電車の乗り換えや宿泊施設までの道順などをマニュアル化してあげたら、
あとは、伸び伸び現地で楽しんでくれることでしょう。

kiyomi、また絶対に日本に行きたい!」
という彼女の声を想像しながら、只今、ネットで日本国内旅行中です。

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2010年4月19日 (月)

惚れる食べっぷり

今日は

ティティです

やっと春らしい気候となり、
トカゲ同様、人間も陽の光を受け屋外席でランチを楽しむようになりました。

この季節、kiyomiさんの秘かな楽しみの一つが
〈のぞき見〉

厨房に届くオーダーに、前菜・パスタ・肉料理に付け合せまでびっしり書き連なれていると、腕まくりして取り組みたくなる。

その上、オーダー内容がゴッツイ、オーソドックスな肉料理だとすると、

「あんたのために、いっちょ、やったるでー」

とねじりはちまきでも締めたくなります。

やや大盛りに盛られた料理が厨房から運ばれていくと、そそくさ、2階の窓からお皿の行き先である屋外テーブルを眺め、お客の食べっぷりを覗き見するkiyomiさん。

ドッカーンとボリュームあるオッソブーコが40代半ばと思われる中肉中背のイタリア男の前に置かれます。

まずは肉を小さめにカットして口に含み確認。

納得と同時にギアが切り替わり、肉を口に運ぶテンポがやや速まります。

その姿は、まるで頭を突き出しながら進む鳩のよう。

男は、口にフォークを運ぶごとに頭を皿に近づけ、軽い上下運動を伴いながらもくもくと皿を平らげていく。

息つく暇なく肉に集中し、暫くして思い出したようにグラスワインに手を伸ばし、それからポテトフライやヒヨコマメをかきこみ始めます。

(凄い!ポテトフライを鷲づかみにして、口にねじりこんでる!)

右手にフォーク、左手にパンを握ったまま途切れることなく交互に口に運ぶその動作は見ていて気持ちがいい。

(きっと、中世の騎士もこんな食べっぷりで腹を満たし戦に臨んでいたんだろうな)

勝手に、彼を戦場に向う兵士に例え、
(食べっぷりのいい男=勇敢に戦う男)
とまでダブらせてしまうkiyomiさん。

女41歳 独身。

〈出来る男の名刺の出し方〉や
〈得意先に好まれる印象づくり〉など
小手先を駆使する男は幼稚に思え、またあらゆるものに難癖を付け自分を主張したがる説教親父からは
(俺様をもっと構ってくれ)
という哀願が聞こえてしまうこの年頃。

20代の頃に抱いていた
〈男性に守ってもらえる〉というドラマ仕立ての信仰は時効を迎え、
女はこれから母ちゃんになるしかない、と見解を切り替えますが、このように、女性にはない〈豪快な食べっぷり〉を垣間見て、また単純明快な男性に惚れ惚れしてしまう今日この頃です。

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2010年4月18日 (日)

クリームドーナツ

ヴィニタリーの出張から戻り、
暫くレストランでの慌しい日々が続きましたが、
一段落したところで友人のエリーナ宅を訪れます。

「エリーナ、節約で自分を締め付けすぎるのは良くないって、さっきバスの中で思ったのよ」

お淑やかなエリーナは静かにうなずきながら
kiyomiさんの話に耳を傾けます。

「例えば、とてもお腹が空いている時、隣で美味しそうに食事をしている人がいるとするじゃない? 
その人とは会話がぎこちなくなると思う。
表向きは温厚に振舞っても、心の中では自分の立場を正当化したくて、相手の行為に難癖つけて批判し始める。
そんな湿っぽい感情を抱くくらいなら、
いっそうのこと自分も食べて満たされればいいのよ。
食べ物で例えたけれど、何においてもそう。
節約で自分を締め付けすぎると、
つまらぬ嫉妬が芽生えて人間関係が貧しくなるわ」

「私ね、お洒落がとても好きなの。
洋服のことを考えると本当に幸せなのよ。
でも、ウクライナで生活する母はとても質素な生活をしているじゃない?
母を想うと洋服を買うことに罪悪感があって、
結局ショーウィンドーを眺めていたわ」

「たまには、買わないとね!買った途端に、次のものに目移りして他のものを切望するわけではないもの」

「そうよね!」

エリーナの家を出てバスを待つ間、

普段は空腹を抱えて家に直行しますが、
この日はバールに入り、

クリームドーナツと珈琲をオーダーしました。

(あ~、珈琲の余韻が残るうちは誰かとオシャベリをし続けたい!)

節約の中で味わう消費は、
クリームドーナツのように甘くときめく味がします。

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2010年4月16日 (金)

走るヴィニタリー

今日は

ティティです。

ワインの生産量世界一のイタリア。

そのイタリアで一番大きな規模の試飲会がヴィニタリーです。

沢山の人が溢れる会場に到着すると、その日、寝不足の状態だったこともパッと忘れてしまいます。

商談先のブースで次々とワインの試飲が進む中、
同席していたワイナリーのF社長が突然音を立てて席を離れ、他のスタッフも社長に続き走り出しました。

異様な雰囲気の中、誰かのカバンが盗まれたことを察し、
「ドロボー、ドロボー、帽子の男を捕まえてー!」
kiyomiさんも大声で叫びながら会場を走ります。

人だかりの輪の中で響き渡るF社長の怒鳴り声から、犯人が捕らえたことを確認し、テーブル席に戻りました。

すると、kiyomiさんの隣に座る中国人女性が呆然とした様子で佇んでいます。

「彼女のカバンだったのね」

犯人の男は、黒いジャケットを片手にブースに入り、椅子の背もたれにかけてあったカバンをジャケットで覆い隠すように持ち去ろうとしたところを、F社長に目撃されたのです。

その後男はF社長を押しのけ猛ダッシュ。
ワイナリーの男性スタッフもF社長に続き、男は会場の出口で捉えられました。

汗ビッショリになってテーブル席に戻るF社長。

カバンを彼女に手渡すと、ハッ、ハッ、と息切れした声で「すみません、でしたッ。心配を、おかけしましたッ」と述べ、他のテーブル席のお客様たちにもお詫びを述べます。

そんな社長に、「ブラヴォー、ブラヴォー」と拍手喝采。

数分後には、このワイナリーが位置するプーリア州の最高責任者が現れ、

「皆さん、大変ご迷惑をおかけいたしました。申し訳ございません。このようなことが起きて、プーリアをどうぞ、嫌いにならないでください。私達も毎日、このようなことと戦っているのです。幸い、私達の州には、彼らのような優秀な作り手が素晴らしいワインを生産しています。彼らのお陰をもって、私達はプーリア州に誇りをもてます」とお詫びを述べました。

F社長、実はボクシングをやっているらしくて、男は滅多打ちにされたみたいですよ」とインポータの社長に耳打ちすると、中国人である彼は、「貧しさから犯してしまったことなのに。残念だ・・・」と複雑な表情を浮かべます。

その後、状況説明のためF社長と中国人女性と館内のポリスルームへ。

「貧しくて腹が減っているのなら与えてやる。しかし人のカバンを盗む行為は絶対に許さん」

F社長はまだ怒りと興奮が治まりません。

ポリスルームには、犯人の男が手錠をかけられ下を向いたまま壁際に立たされていました。

男はペルー人。

アクアボッラでパーティを主催するペルー人と親交を持っていただけに、残念です。

2人の警察官に連行される男に、
思わず「良き人生を」と声を投げかけました。

被害者の彼女のカバンには、パスポート、身分証明書、クレジットカード、携帯電話など、貴重品全てが揃っており、これを盗まれていたら大変なことになっていたでしょう。

翌日、このワイナリーの他のスタッフと話しをしていて知ったのですが、

逃げる犯人に追いつき、男を押さえ込んだのは若手スタッフのA氏。

頭の切れる彼は、いつも笑顔を絶やさない美形のイタリア人ですが、まさかその彼が柔道の黒帯の持ち主などとは想像もつきませんでした。

公の席では自分の手柄を一切口にせず、いつもの笑顔で、「皆さん、乾杯しましょう!」と場を盛り上げます。

この人達、カッコいいな、と思いました。

そして、熱くスマートなこのチームと仕事が出きることを、とても誇りに思いました。

お財布の厚さに惹かれやすいこのご時勢。

しかし、汗とハートの熱さには敵いません!

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2010年4月11日 (日)

出張です

今日は

ティティです

土曜の夜、アクアボッラは出版記念パーティー40名の予約があります。

恐らく、仕事を終えて家にたどり着くのは深夜でしょう。

Kiyomi
さんは明日からヴェローナに出張で、
早朝5時には家を出なければなりません。

桃太郎君と暮らしていた頃は、決まって朝の4時頃には目を覚ましていました。

「腹減った!」kiyomiさんを額で押してきます。

布団を覆って隠れても、太い両手で布団をほじくり、kiyomiさんの頭をかきむしる桃君には敵いません。

桃君は、kiyomiさんの手のひらでカリカリを食べてから、お皿にあるカリカリを食べるという、彼なりに意味のある習慣を身につけていました。

鮮度のいい土産を口にくわえてベットに飛び乗ってくるのもこの時間帯で、桃君はkiyomiさんを目覚めさせる天才でした。

しかし、頼りにしていた桃君もおらず、明日の起床が心配です。

今回の出張の目的は2つ。

海外から訪れるお客様の商談をまとめること。

そして、2010年「秋の味覚セット」で紹介するワインリストの商品を探し出すことです。

今年の2月からいくつかのワインのテイスティングに参加していますが、このイタリア最大規模のヴェローナでの試飲会で、この秋、皆様にご紹介するワインを決めたく思ってます。

まだまだ先ですが、
素敵なワインのラインナップをお届けしますのでお楽しみに!

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2010年4月 9日 (金)

豊かなフリー生活

今日は

ティティです。

「郵便でーす。そうだ、君宛に小荷物が届いてたよ。
アパートに届けてあるからね」

いつもどおり、ランチの始まる頃に郵便配達がアクアボッラに立ち寄りkiyomiさんにメッセージを伝え足早にスクーターで立ち去りました。

「やったー!本が届いたわ!」

3月の中旬、文庫本を手に取りパラパラとページをめくってみますが、どれも一度読んでしまったコラムばかり。

2度、3度読み直しますが、流石に飽きてしまい、
巻末にある文庫の紹介に目を通すと、
どれも欲しくなってしまいました。

早速ネットで検索してみると、これらの本は何と
古本でも販売されているではないですか!

目録でチェックした9冊の本を全てオーダーし
その合計は送料込で1,500円。

折角、節約して手に入れた本。

送料も出来るだけ控えたく、実家からイタリアまで
書籍小包の安い料金で送ってもらいました。

到着した本の状態も新品同様。

2週間というデリバリ期間にも大満足です。

Kiyomiさんのお給料は月1000ユーロ。

そのうち、家賃が550ユーロで電話代が100ユーロです。

さらに、試飲会会場や町に出るための交通費など
必要経費や僅かな貯金を差し引くと
1日の生活は約800円という計算になります。

レストランの厨房以外に、ワインの仕事もしていますが、「ワイン関係の収入はkiyomiが貰ってもいいんじゃないの?」という人もいます。

しかし、ワインの仕事ができるのも、イタリアで労働許可証を取得し正規に雇用され、保険も適用されている身分でいられる基盤があってのこと。

企業では、利益を生む営業部が高給取りで、総務部はお給料が低い、ということがないのと同様、Kiyomiさんも、全ての収入はアクアボッラのものとして、月の給料は定額で受け取ります。

1000ユーロのお給料。

しかし、10年以上前、月4万円ほどかかってしまったこともある国際電話代は、今ではゼロ。

スカイプを通じて、実家の両親とビデオ付長電話を無料で楽しみます。

また、衝動的に買い求めていた音楽CDも今では不要。

毎日、インターネットラジオで素敵な音楽をフリーで楽しんでいます。

レストランで働いているので、飲食代もただ。

正規に雇用されているので保険が適用され、盲腸であろうが風邪であろうが、入院費、手術代、診察、薬代もただ。

そして、読みたい本までネットで古本を探せば格安ですんでしまう!

セーターの手洗いも意外と面白いし、ピアノの練習も夢中になると時間があっという間に過ぎてしまう。
お花を買い揃えるよりも、撒いた種の成長を観察するほうが感動が大きいことも分かった今日この頃。

金銭的には相当節約していることになりますが
内面は豊かなこの生活。

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2010年4月 7日 (水)

満席ランチ

今日は

ティティです。

イースター休暇の最終日、アクアボッラのランチは満席です。

kiyomi、このグループ客には何を勧めればいいかな・・・」

「今朝、説明しながらメモ渡したでしょ。それを見て考えて頂戴」

「・・・結局、ミックスグリルはいくつ残ってるの?」

「も~、しょうがないわね~、ここから、このオーダーと、このグループ分を引いて・・・
あッ、玉葱が焦げちゃってるわよ、ったく~!
料理している時に話しかけないでくれる?
調子狂うじゃないの!」

打合せや準備を面倒臭がるパトリッツィオにムッとしていたkiyomiさん。

彼を冷たくつき放して困らせます。

暫く困った様子でメモと睨めっこしたパトリッツィオは、
気を取り戻してkiyomiさんに注文を読み上げます。

「パスタ、10人前。Kiyomiのお任せメニューで。
肉料理、10人前、kiyomiのお任せメニューで」

〈そうきたか・・・・〉

厨房もホールもボルテージが上がるままに動き回り、
スタッフ3人は16時に遅めのランチにありつきました。

「俺たちは偉い!」とパトリッツィオ。

「偉い、偉い!」
kiyomiさんも肉を頬張りながら、相槌を打ちます。

「全員、満足気に帰っていったよね」とダリオ君。

「最初、リカルドは不機嫌だったけどな」

というパトリッツィオの発言に、二人揃って「何で?」と問いかけます。

「そりゃそうだよ。注文したものと全然違うものばかり運ばれてくるんだからな。でも、最後は、美味しい、美味しいって大満足だ!」

・・・・・・・

このアドリブの才能は、kiyomiさんの辞書にはありません。

アリ型のkiyomiさんと、キリギリス型のパトリッツィオは喧嘩しながらも仲良くアクアボッラに同居してます。

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2010年4月 4日 (日)

復活際

今日は

ティティです。

今日はキリストの復活を祝うイースター

ゴシップネタを流すテレビ番組ですら、
復活を意識したニュースを流します。

以前、心無い人間に劣悪な環境で放置された馬が、
自力で立つことができず泥沼に横たわっている姿が報道されましたが、
昨日のニュースでは、その馬がある農場に引き取られてから懸命な救急措置がとられ
今では元気に駆け回っている様子が報道されました。

水槽の汚水に浮かぶ魚の死骸、
その中から生きている魚を救出し、今ではスイスイ泳いでいる姿も報道されました。

テレビの前で「良かったよ~」と口をそろえるアクアボッラの3人と1匹。

一昨日訪れたワイナリーには、小さな頃、車の下に挟みこまれ、体がL時に曲がった大型犬ロッコがいました。

私たちが到着すると、尻尾を千切れんばかりに振って歓迎してくれます。

Kiyomiさんがワイナリーの中でテイスティングをしている間、外で待機するパトリッツィオを一時も離しません。

「スーパー甘えん坊だよ。結局ずーっと撫で続けてた。そのうち子猫まで寄ってきてさ、ロッコの奴、猫の顔をベロン、ベロン、と舐めるもんだから、子猫ちゃんはオットット、オットットってのけ反ってたよ」

もう駄目かも・・・・という状態から蘇った動物たち。

沢山の愛情に囲まれて、嬉しくてたまらない、といった様子が伝わります。

辞書で【復活】の意味を調べると、

活力が復帰すること、
負の状態から陽に転換すること
いったん廃止・消失したものが元の状態にもどる

とあります。

個人的に補足しますと、

活力が復帰して、嬉しくてたまらないこと
陽に転換して素晴らしくてたまらないこと

等など、抑えきれない感動が伴いますね。

さて、様々な要因や環境の中で、

「もう駄目かも・・・」
と思って生きてらっしゃる方もいることと思います。

しかし、せっかく私たちが生きる世界に「復活」という言葉が存在するのですから、その意味を味わおうではありませんか!

純粋な幸せ風味の「復活」、

美味しいものにありつくまでには、
時間がかかるかもしれませんが・・・

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