年甲斐
CIAO CIAO!
皆さん今日は ティティです。
先日のカチュッコパーティーに現れたアンナを見て以来、スカートに思いを馳せるkiyomiさん。
特別スタイルが良いわけではない51歳のアンナは膝上丈のスカートに洒落た柄のストッキング姿で登場し、ヒマワリのような大きな笑顔で女性の魅力を放ちました。
「最近、すっかりご無沙汰しているわね、フェミニンな洋服」
サツマイモのようなふくらはぎ、
腹回りに浮かんだ脂肪の丘、
短めの足などなど、自分の体系を考えると、ミニスカート試着の企画は第一選考でボツですが、
ちょっと待った、ここはイタリア。
自分が楽しむことに他人の視線が入り込む余地のない国なのです。
テレビをつけると、80歳から104歳までの高齢者が6名ほど並んでトークを楽しんでいる番組がありました。
「さて、昨年結婚されたフランチェスコさんとローザさんですが、どこでお二人は知り合ったのですか?」
司会者が新婚カップルに尋ねます。
「お墓ですよ。元旦那をお参りしていたら、この人が私に話しかけてきましたの。そしたらね、あの人の声が胸の内に響きましたよ。お前、この方ともう一花咲かせてみろって」
85歳のローザさん。
高揚した口調で語ります。
「この人ったら、朝の7時から夜の11時まで、私に何度もキスをするんですよ。オーホッホッホッ!」
すると、隣に座る未亡人のマルゲリータさんが口を挟みます。
「奥様、年相応ってものがありますよ。ご自分の年を考えてくださいな」
「あら、愛し合って結婚した二人がキスをするのは、問題ですか?」
と司会者はマルゲリータさんに質問を投げかけます。
「年甲斐もないですよぉ。私の人生、幼少の頃から男性はただ一人。あの人だけ」
こう言われては黙っていられない新婚夫婦。
「あなたもお墓でいい人探しなさいな」とローザさん。
「ご婦人、なんだったら、私と試してみますか?
言っておきますけどね、私は年寄りではありませんよ!
昨年も町内の水泳大会で入賞したんです!」
赤いせーター姿のフランチェスコさんは体操を始め、
会場から拍手喝采を浴びます。
年を考えると、恋愛は止めておこう。
体系を考えると、短めのスカートは止めておこう、
こんな方式に基づいて生きていたら、
料理学校を卒業していないから厨房で料理をするのは止めておこう、
日本でワインの勉強をしていなかったら、イタリアでワインの仕事は無理だ、
音楽大学を卒業していないから、ピアノを続けるのは意味がない・・・・
と感動を伴う今の生活が生まれていないでしょう。
人生を楽しむイタリア人。
支離滅裂な結果を引き起こすこともありますが、条件をあれこれと考えず‘いま’という旬の時間を味わう天才。
失業率や不況は日本のそれとは比べ物になりませんが、それでも笑顔が溢れます。
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