« イタリア人観光客 | トップページ | Buon Natale ! »

2009年12月19日 (土)

思い出のクリスマスプレゼント

今日は

ティティです。

朝、窓から外を眺めると一面真っ白な雪景色。

コマーシャルやニュースがクリスマスのプレゼント商戦をけたたましく報道する中、この雪景色は、クリスマス本来の神聖な空気を運んでくれました。

さて、こちらイタリアでは、家族や親戚たちと内輪でクリスマスを過ごします。

日本人のお正月の過ごし方と似ていますね。

その昔、クリスマスを共に過ごす家族のいないkiyomiさんは友人のレーダちゃんとローマへの旅行を企てました。

奨学金を得てシエナ大学で勉強する真面目な学生、レーダちゃん。

しかし、犯罪を犯す移民としてイタリア人に敬遠されているアルバニア人である彼女は、イタリア人の彼の家族から受け入れられず、クリスマスに招待してもらえません。

そんなレーダちゃんに「一緒にローマでも行かない?」と提案するkiyomiさん。

一瞬の驚きを見せ、目をキラキラさせながら「素敵!」と応えます。

1225日、ちょっと頑張って予約してみた4つ星ホテルにチェックインです。

「すごーい!すごーい!」と興奮気味のレーダチャンは友達や彼に携帯で状況報告に忙しそう。

「ねえ、kiyomi。冷蔵庫の中には小さな小瓶の飲み物があるわ!テーブルの上にチョコレートもある!コレ、お土産になるわね!」と手を伸ばすレーダちゃんに慌てるkiyomiさん。

「ダメダメ!それぞれに料金がついているんだから!」

「こんなところにチョコレート置かれたら、誰だって食べちゃうわよ!売り物だったら置かなければいいのにね?・・・ねえ、バスローブがこんなにフワフワ!これ、お土産に持って帰ってもいいわよね。だって、高い宿泊料なんだもん、これくらい持って帰ったっていいわよね?」

「ダメダメ!」

はしゃぐレーダちゃんを、まるで親戚の叔母さんになったような気持ちで見守るkiyomiさん。

ホテルを後にして、ローマ法王の祝辞のあるヴァチカンへ向います。

ヴァチカンの広場を埋め尽くすのは各国からやってきた外国人の小グループの群れ。

法皇がそれぞれの国の言葉で祝辞を述べると、あちらこちらから声援が沸き起こります。

感激屋のレーダちゃんとその後も楽しくローマを観光するうちに、明日、このままシエナに戻るのが惜しくなってきました。

「レーダちゃん、明日はシエナに戻るけどその前に、ナポリでピザを食べてから戻りましょう!」

この提案にも「賛成!」と歓喜の一声。

12月にしては温かく、海沿いのピッツェリアの屋外席でピザを平らげ、近くの海岸線を散歩です。

沢山の野良猫たちがスパゲッティをガツガツと頬張る脇を進み、ヨットハーバーへ。

「これ、私のヨットよ!」というポーズで写真を取り合います。

女性二人の道中。喫茶店でも、道端でも、電車の中でも、南イタリアの男性は気さくに話しかけてきては他愛ない話を交わすので、他所の土地にいる旅行者ですが、気分が暖められます。

存分に楽しんだクリスマス旅行も終結に近づいてまいりました。

二人を乗せた電車は間もなくシエナに到着です。

その当時、kiyomiさんの住んでいるアパートは、シエナのひとつ手前の駅から徒歩1分。

〈この電車、シエナの一つ手前で停車してくれたら助かるんだけどな~〉

二人で操縦室に向かい、頑丈なドアをノックします。

少々驚いた様子でドアを開ける年配の車掌さん。
運転手も、年配のイタリア人です。

「すみません、シエナの一つ手前で停車しますか?」

「ノー。シエナまでノンストップだよ。」

「私たち、シエナの一つ手前の駅で降りたいんです・・・」 

「この電車は、その駅には停車しないんだよ」

少々気落ちして席に戻りますが、暫くして、車掌さんが緊張した面持ちでやってきました。

口に人差し指を当て「静かに」と合図をすると、他の乗客に気づかれぬように手招きをします。そんな車掌さんの後に二人はそっと続きます。

「いいかい、完全に停めるわけにはいかないんだよ。電車のスピードを減速するからね。素早く飛び出すんだよ、いいね?」 

沢山の鍵が連なったチェーンから一つのドアの鍵を探しながら、力を込めて小声で話す車掌さん。

「キャー!」

二人も、押し込めた叫びを挙げ、大喜び。

カバンの中からキャンディーやビスケットなど全てのお菓子を差し出し、
「良い、クリスマスを!」
と感謝の挨拶を交わすと、ポーン、ポーンとホームに飛び降りました。

さて、そんなクリスマスを一緒に過ごしたレーダちゃんも2月にはベイビーが誕生です。

もう、彼女とクリスマス旅行をすることは当分ないでしょう。

このクリスマスに受けた沢山の愛情は、素敵なプレゼントとしていまだ心に大事に残っています。

|

« イタリア人観光客 | トップページ | Buon Natale ! »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。