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2009年11月 6日 (金)

搾りました

今日は

ティティです。

「キヨーミー!」

オリーブオイル農園の一人娘、サヴィーナちゃんが大きな笑顔でレストランに現れました。

「あら~久しぶり!随分と背が伸びて、大げさじゃないの?!ますます可愛くなっていくわね!」

まるで親戚の子と再会するように抱き合って挨拶を交わします。

「サヴィーナちゃん、どこか雰囲気が違うと思ったら眼鏡がないのね」

「そう。日曜日は眼鏡をしないことにしているの」

続いて、ルチャーノとローザ夫妻が現れます。

「ボナセーラ!オリーブオイル持って来たよ!」

熟れたオリーブの実は収穫を待ってくれません。
今、このタイミングに全てを摘み取ることが大事です。

メローニ農園やファンチュッリ農園のように小さな農家では、親戚や友達の協力を得て、陽のあるうちに少しでも多くのオリーブを採取すべく、日中は畑で過ごします。

そして収穫したオリーブの実を採油工房に届け、出来たオリーブオイルを受け取り、ボトルに詰め、ラベルを貼る作業は日没後から深夜にかけての作業となります。

「サヴィーナちゃん、今年もラベル貼りしたの?」

「今年は、ネットに落ちたオリーブの実を集めたのよね。もう搾るものは残ってないわ!」

サヴィーナちゃんの頭を撫でながら、ローザが笑顔で答えます。

納品に訪れた3人を写真に収め、日本の皆様にご紹介したく思ったのですが、オリーブの実同様、エネルギーをも搾りきったその姿にカメラを向けることは遠慮しました。

さて、オリーブオイルはダリオ君にバトンタッチです。

日本に発送する前に、キッチンペーパーをキャップ口に巻きつけ、万が一の液漏れに対応します。

深夜となり、もう此の辺で切り上げよう、と店を閉め車に乗り込みますが、例によって、嫌な予感。

エンジンがかかりません。

忘れもしない2年前の真夏の夜。

店を閉めkiyomiさんをアパートまで送りパトリッツィオの家路へと向う途中、突然馬が飛び出してきました。

真っ暗な道に焦げ茶色の馬。

ハンドルをきったパトリッツィオはその後、2ヶ月間の病院生活を終え退院しますが車は復帰しませんでした。

そんな彼に同情し、パトリッツィオのお兄さんがベンツをプレゼントしてくれますが、エンジンがかからないことが多々あるのです。

この手のイタリア事情に慣れてきたkiyomiさん。
あっさりと状況を受け入れます。

「諦めよう。ここで寝るぞ。ダリオ、kiyomiをアパートまで見送るんだ」

ダリオ君はkiyomiさんの重たい鞄を持ち、アクアボッラの近くにあるkiyomiさんのアパートまで黙々と歩きます。

翌朝、アクアボッラで寝ている二人をビックリさせようとkiyomiさんが新聞とタバコ、そして甘いお菓子を持って訪れると、テレビの前でダリオ君は黙々と作業を続けていました。

「ボンジョールノー、差し入れよ!」

「父さん、kiyomiがこんなに優しく対応してくれるんだったら、残業も悪くないねぇ」といつもの冗談。

翌日、沢山の荷物を郵便局に運ぶため、ジョバンニがトラックを出してくれました。
彼は梱包材をアクアボッラに納品してくれます。

郵便局では、ピーナが定刻より早く出勤して、伝票処理に向います。

日本の皆様からの注文を有難く受け、今回も沢山のイタリア人が喜んで、積極的にエネルギーを搾ってくれました。

日々の畑仕事があってオリーブの収穫を迎えられるように、私たちの生活も、日々の行いを通じて、コミュニティーの実が結ばれる、そんな自然な法則をシエナの田舎で学ぶ今日この頃。

オリーブオイルと共に、皆様が心身健康にお過ごしいただけますことを願っております。

GRAZIE !

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