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2009年11月

2009年11月28日 (土)

野良猫アイデンティティ

今日は

ティティです。

すっかりご無沙汰してしまいましたが、
皆さん、お元気でしたか?

Kiyomiさんも出張から戻り、仕事が一段落ついたようです。

アクアボッラの田舎のリズムに呼吸を整えるためにはメンタルの切り替えが必要。

そのため、暫く鍵盤から遠のいていましたが、
あえてピアノのレッスンに向います。

エリーナの家に着くと、彼女の友人マルゲリータが珈琲を飲みに来ていましたので、早速、kiyomiさんもオシャベリに加わります。

「ローマから乗り込んだ機内にはね、スーツ姿のビジネスマンが沢山いてカッコいいのよ!空港に到着すると迎えの車が来ていて商談先のオフィスへ向うんだけど、当然、そこでも皆親切。手配してくれたホテルも豪華だし、夢のようだったわ」

「素敵な男性、いた?」マルゲリータが悪戯そうな目つきでkiyomiさんに問いかけます。

「沢山!田舎のレストランで働いているせいか、ビジネス界で活躍する人たちが皆格好良く見えたわ」

その昔、日本で働いていた頃は気にも留めなかったことですが、
フォーマルな人にエレガントに待遇されるということは、どこか自分のアイデンティティを認められたようで自尊心がくすぐられます。
この余韻が明日の原動力に繋がります。

留学したての頃、イタリア語のしゃべれないkiyomiさんは現地の人とコミュニケーションがとれず
《アジアから来た女性》としてただ存在していました。

生活に疲れ自尊心に霜焼けが出来ると、お店に入っては悠々とした態度で買い物をし、お金の代償に店員のイタリア人から待遇の眼差しを受け取ります。

しかし、この処方箋は経済的にも続きません。

30歳でゼロからスタートさせたイタリアでの生活。

アイデンティティを構築した今となっては、生活が益々楽しくなってきました。

ちょっとのつもりのお喋りに1時間を費やし、
パトリッツィオが迎えに来たようです。

kiyomi、正直いって私も疲れていたところなのよ。
12月にはいくつかのコンサートがあって、その準備で煮詰まってたの。だから今日は、レッスンよりもお喋りができてリフレッシュできたわ!」

さて、出張先で嗅いだエレガンスな気位は脱ぎ捨て、
今日から野良猫大将のように、伸び伸びと生活をスタートです!

さて、こんな野良猫の技を見つけました。

こちらをクリックしてください。

http://www.youtube.com/watch?v=7LbumSMoQK8

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2009年11月23日 (月)

休憩

Ciao ciao 皆さん。
kiyomiさんの出張につき、次のブログは木曜日です。

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2009年11月21日 (土)

気持、通ってます

今日は

桃太郎です。

「桃くーン、桃クーン」という呼び声に目が覚め
「マーオ!ここだよ」と呼び返すとkiyomiさんは大喜び。

「桃君、昨日は帰ってこないから心配したじゃないの!もう、この倉庫に入り込まないで頂戴」

Kiyomiさんの住むアパートは家具屋さんの敷地内で、日中はあちこちの倉庫が開け放れています。
同じ敷地内には、悠々と奔り回る番犬シェパードのレアの他に3匹の猟犬、見知らぬ業者の男性などビックリさせられることが多く、思わず倉庫に避難するのですが、そこで転寝しているうちに鍵を締められてしまうことがしばしばあるのです。

Kiyomiさんは太っちょの僕を肩に担いで家に戻ります。

Kiyomiさんと猫。

「猫を飼う」とか「餌を与える」といった表現は当てはまらず、「猫と一緒に暮らす」「食事を準備する」という対等の表現が似合います。

気持ちが通っているんです。

去年の夏、アクアボッラにベルギーのカップルが愛犬シューミーと一緒に通い続けてくれました。

定休日を除く2週間のランチをアクアボッラで過ごした彼らのオーダーにはパターンがあります。

まずはシューミー用のお肉、そして彼らはブルスケッタをご注文。

その後、kiyomiさんのお任せのパスタを注文しグラスワインと共にのんびりと午後を過ごすのです。

厨房の窓から彼らのテーブルを観察すると、彼がシューミー用の肉を更に細かくちぎって食べやすくしてあげています。

そんな彼を、彼女は笑顔で見つめ、
シューミーが食事にありつくと、彼らもブルスケッタにありつきます。

《明日からはシューミー用のお肉を細かく切ってあげよう!》

毎日通ってくれる彼らのランチの準備に、自然と気持ちがこもります。

そしてついに最終日。

シューミーはお出かけ用の赤い首輪をつけてご来店です。

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厨房でブルスケッタを準備するkiyomiさん、感情が涙となって溢れてきます。

そんなセンチメンタルな部分を隠しつつ、料理を作り終え、彼らのテーブルに挨拶に向うと、彼女の瞳は涙で一杯。

フランス語しか喋れない彼女とは一言、二言の挨拶の仲ですが、お互いの気持ちは充分通い合っていました。

また、今年の春にはルーマニアのカップルが10日間連続で通い続けてくれました。

お互い、馴れない英語を駆使しコミュニケーションを図りますが、話しの内容より、気持ちは充分深く通い合い、素敵なひと時を綴ってくれました。

そしてこの夏の終わり、そんな彼らから紹介されたといって、ルーマニアのお客様が来店しますが、「これを渡すように頼まれているんですよ」と私たちに3枚のCDと写真を届けてくれました。

意味のないおしゃべりで疲れることもありますが、言葉が分からなくても深く通じ合う純粋なもの、そんな心の語学は世界共通です。

そんな語学のレッスンに必要なものはただひとつ、感謝の気持ちです。

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喉かな休日を!

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僕、桃太郎の小さな頃の写真です

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2009年11月19日 (木)

郷に入ればイタリアに従え

今日は

ティティです。

11月に入ると観光客はすっかり姿を消し、イタリア人も家で大人しく過ごします。

そんな中、今まで駆け足で過ごした時間を補うかのように、アクアボッラにひっそりと時が流れ始めます。

「今日お客がいなかったら9時にはお店を閉めよう。
日本についての講演会があるんだ」 とパトリッツィオ。

大雑把な彼にしては珍しく、数日前の新聞の切り抜きを大事にお財布にはさみ、この日をチェックしていました。

シエナの町から北西に車を走らせ30分、

Colle Val d’Elsa(コッレ ヴァル デルサ)というクリスタル製品で有名な小さな市があり、
そこの市営図書館で22:30より講演会があるとのこと。

《こんな夜遅くに面倒だわ・・・》
と思いを抱きながらも車に乗り込むkiyomiさん。

何の期待も抱かず会場に向いますが、館内の光景に目が覚めます。

テレビの前で寛ぐよりも異国の文化を聞きにいこう!と夜の10時過に200人もの人が集まる館内。図書館が用意した折りたたみ椅子の倍以上の人が立ち見です。

「ねえ、パトリッツィオ、凄く視線を感じるんだけど・・・・」と怯むkiyomiさん。

「そうだろうよ。唯一の日本人はkiyomiしかいないんだから、講師だと思ってるんだよ」
と面白がるパトリッツィオ。

さて、講演の始まりです。

「皆さま、今日はお集まりいただきまして有難うございます。今日は日本を紹介しましょう。私たちが日本に訪れたのは2008年の8月、とても蒸し暑い季節でした」
イタリア人男性がスライドに投影された写真に説明を添えて進行します。

別府温泉、広島、京都、奈良、大阪、日光、東京と電車で移動していく彼らの旅。

イタリア人にとっては、色の違う温泉や原爆ドーム、京都の名所、高層ビル群などなど、全てがイタリアには全く見当たらない珍しいもので興味深いものですが、それに加えて日本人のサービスにも興味を惹かれたようです。

「夕刻、ある百貨店を観察していました。制服姿の女性販売員が勤務を終えて更衣室に向うのでしょう、スタッフ専用の入り口の前でお辞儀をするのです。《誰かにお辞儀をしたのだろう》と思いそのまま眺めてましたら、また別の女性も同じように、お辞儀をして更衣室に向うのです。皆さん、これが日本の尊敬のレベルですよ。私たちのそれとは比べ物にならない!お客様のいる空間に対してまでもお辞儀をするのです!」

館内がざわざわします。

「この女性を見てください。新幹線のグリーン車の入り口です。この制服姿の女性は、乗客一人一人に向って笑顔でお辞儀をし、プロフェッショナルな接客をするのですよ!実は私、昔は鉄道に勤めておりましたので、日本の異様なまでに正確な時刻とサービスの質の高さに圧倒されました」

またどよめきが起こります。

「日本、モダンと伝統」 というテーマに沿って編集された講演会。

拍手をもって会は閉じ、参加者は優しい眼差しをkiyomiさんに向けながら会場を去っていきます。

「やはり、日本のサービスはNo 1ね!」と優越感に浸ると同時に、来週の出張が重くのしかかります。

23日(月)は商談のためプーリアへ。

中国から来るインポータの方とはプーリアの空港で待ち合わせです。

《朝方、薄暗い道で待つ私に、バスの運転手は気付いてくれるかしら?》

《シエナからローマ行きのバスは事故の渋滞に巻き込まれないかしら?》

《ローマからバリへの飛行機は欠航、もしくはストライキにならないかしら?》

しかし心配したところで状況が変わるわけではありません。

郷に入れば郷に従え

バリとローマのガイドブック、そして読みたい本を2冊カバンに入れ、何か起きたならば、その土地のテーブルワインが飲めるバールを見つけることにしましょう!

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2009年11月17日 (火)

SA-YO-NA-RA

今日は

ティティです。

紅葉の深まりと共に、
赤ワインを愛でる季節となりましたね。

今日はアクアボッラのオーナー、パトリッツィオが皆さんの乾杯の音頭をとりますが、その前に乾杯にちなんだ彼の体験話をご紹介しましょう。

以下、彼の語りです。

90年代の初め、
シエナに日本人観光客が訪れはじめました。

どういう訳か50-60歳とみられるご婦人で構成されたグループです。

当時、国立エノテカ・イタリアーナにソムリエとして勤める私は、簡単なテイスティングをもって皆様を受け入れる役目を任されていました。

当然のことながら、日本、ましてや日本語の知識は無しに等しい。

しかし、そんな私ですら明らかに日本語であると分かっていた魅力的な言葉、
SA-YO-NA-RA に頼ることにしました。

当時イタリアでは、
イタリア語の〈チャオ〉という挨拶が出会いと別れに使われるように、SA-YO-NA-RAにも両方の挨拶の意味があると思い込まれていたのです。

到着するご婦人たちに深々と頭をさげ
SA-YO-NA-RA とお迎えすると、
口に手を当ててクスクスと笑い出す方がいらっしゃる。

気分が解れたところで、ワインのテイスティングへと流れます。

グラスを掲げ、ご婦人を見渡しながら、
「チン チ~ン!(乾杯)」と唱えると、またご婦人はクスクスと笑い出す。

〈笑いのツボが分からない不思議な国民だ?〉と思い続けていたものです。

さて、それでは皆さんの健康を祝して「KA-N-PA~I

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2009年11月15日 (日)

ブルスケッタしましょう!

今日は

ティティです。

私も桃太郎君も冬支度に入り、まん丸くなってきました。

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皆さんも食欲の秋が深まり、まん丸くなってきていますか?

猫は、春がくる頃には毛が抜けて元に戻りますが、Kiyomiさんは昔のお腹の肉をまだまとい、
「これは、ステーキと美味しいワインで出来た高級肉!」
といって時々腹鼓を打ってます。

さて、これからパーティーシーズンに入りますね。

スケジュールに管理される毎日。

パーティーくらいは規制に縛られず、伸び伸びといきましょう。

そこで、普段の食事を一工夫。

カロリーではなく、鮮度感と質の高さをもって美味しく賢くヘルシーメニュー。

イタリアでは絞りたてのオリーブオイルが出回り始めました。

新鮮なものの持つ旨みを堪能するには、シンプルな調理法が一番。

この季節、イタリアでの定番メニュー「ブルスケッタ」をご紹介いたしますね。

新鮮なオリーブオイルが手に入りましたら是非、お試し下さい。

まず、お手元にあるパンをトーストします。

こんがりと焼けましたら、パンにニンニクをすり込みます。

そして、パラパラっと軽く塩をふり、オリーブオイルをまわしかけて出来上がり。

参考映像をご覧になりたい方は、こちらをクリック。

  http://www.youtube.com/watch?v=ikNZ5J5C-F4

さて、これをベースに、色々と応用してみましょう。

ニンニクをすり込んだパンに、トマトを載せてからオリーブオイルをまわし掛けてみてください。
オリーブにトマトとニンニク。
イタリアの国旗色のようなこちらの組み合わせからはイタリアが飛んできます。

庶民の食べ物ですので
わざわざ買い物に出かける必要はありません。
台所にあるもので試してみてください。

トマトの変わりに、ツナを載せましょうか?
キャベツの煮たものはどうでしょう?
アンチョビ、ブルーチーズ、マッシュルームの缶詰に赤玉ねぎの薄切り、ほうれん草、アスパラガスとゆで卵・・・

パンに乗せて、一つまみの塩をふりかけ、オリーブオイルをかけるだけ。

簡単で美味しいです!

そしてご飯党の方、
「イタリア風ライスサラダ」を作ってみましょう。

本来夏のメニューですが、暖房の利いた日本の生活環境では、冬でも美味しく召し上がれますね。

ボール(どんぶり)に、冷ご飯を入れてください。

そこに、サラダになりそうなものを一口大に切ってどんどん入れてみましょう。

トマト、レタス、カマボコ、グリーンピース、トウモロコシ、玉ねぎ、一枚だけ残ったハム、ウインナー、シュウマイ、朝食の残りの焼き鮭、しその葉、ネギ・・・冷蔵庫に何かはありますよね?

塩・胡椒をまぶし、オリーブオイルをまわし掛けたら出来上がり。

お醤油をちょっとだけ加えると、味がより引き締まります。

参考映像をご覧似なりたい方は、こちらをクリック。

http://www.youtube.com/watch?v=Yb62BFbrgnM

今回はあえて、ざっくばらんにレシピを御伝えしました。

日本のお味噌汁のように、食文化とは庶民が親しむ日常食から自然に生まれます。

イタリアの田舎には24時間オープンしているコンビニエンスなお店はありません。
また、季節外の野菜や果物が運ばれるロジスティックなシステムも引かれていません。

皆、家庭にあるものを工夫して、旬のものを気軽に食べる。それが簡単で美味しいからこそ、定番となり、その国を象徴するメニューとなります。

そんな食文化マインドをご紹介したく、
準備する材料として

「わざわざ買い物に出かける必要はありません」と呼びかけてみました。

最後に、オリーブオイルは肝臓の解毒作用を強め、悪酔いを防ぐ効果があります。

これからの季節、オリーブオイルと共に益々健康にお過ごしくださいね。

Buon appetito !

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2009年11月11日 (水)

40代、大人のお稽古

048 今日は

ティティです。


定休日の朝、今日のお天気同様、kiyomiさんの思考も愚図つき模様。


《家にいたら?のんびりと溜まっている仕事を片付けるべきよ。外は雨だし・・・》

と論理的な左脳のささやきが頭を覆いますが、

《ここで息を抜かないと!仕事のために生きているモードに入ってるわよ!》

右脳の鮮明な声が流れ込み、ピアノのレッスンに向うことにしました。

講師のエリーナに電話をかけ、バスに乗り込みます。

一通りの曲を弾き終え、練習のポイントを確認するkiyomiさん。

「コントロールの意識を脱ぎ捨てて、感情に溺れて弾けるようになりたいわ!」

「そうね、感情に身を任せても、基礎がしっかりとしていたらタッチは崩れない、そうしたら奏者も聴衆も楽しめるわね」とエリーナ。

「それからねエリーナ、今、ベートーベンのソナタをおさらいしてるのよ。今度はスピードを上げて、ダイナミズムを楽しんでいるの。興奮気味にピアノをタッチする自分は、まるで指揮者のよう。ズービン・メーターみたいなね。彼は、音楽を指揮しているっていうよりも、軍隊を感じさせるでしょ!実はね、若き頃のズービン・メーターと昔のピアノの先生がどことなく似てるのよ。憧れてたの!」

Kiyomiさんの告白に反応して、エリーナが身を乗り出します。

「私も、憧れている先生、いたわ!」

同意してくれる女友達にスッカリ気分がよくなり、kiyomiさんのお喋りが続きます。

「漫画の主人公のように乙女チックだった時代、それとは対称的な男性に憧れていたのよ。ロマンスを微塵にも表に出さない思慮深くて偏屈にも男性的な先生。だから、現実は知っちゃダメね!」

「分かる、分かる!」とエリーナ。

「そうなのよ。本当はケチかもしれないし、ナルシストかもしれないし、現実は知りたくないわ。自分にはない魅力を持つ相手を想って憧れを抱くのは楽しいもの」

ウクライナ人のエリーナと日本人のkiyomiさん。

どことなくタイプの似たこの二人、本当は家猫のようにぬくぬくとした生活を送りたいタイプなのですが、現場はイタリア。

故郷の親に寄せる心情、文化の違い、昔の思い出、最近読んだ本から学ぶこと、等など・・・

まるで、女子高生のお喋りのように話題は絶えず、今日のレッスンも、お喋りの時間が幅を占めましたが、そんなお喋りが音楽にスピリチュアルを与えてくれる不思議なレッスン。

40代からのお稽古は楽しいです!

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2009年11月 8日 (日)

ゆっくり ブルネロ支度

今日は

バッカスです。

「ボンジョールノ、誰かいるかーぃ?」

威勢のよい声と共にブルネロが到着したようです。

「ありがとうね、わざわざ届けてくれて。助かるわ~」

「それにしてもkiyomiは強いよ。この時代にブルネロを売ってくれるんだもんな。そして、なによりも日本のお客様は有難い。イメージのよい華やかなブランドを選ぶのではなく、家族経営の小さな作り手を分かってくれて、そんな農家のブルネロを評価してくれるんだから」

追加注文のブルネロが届いたところで、また日本に向けた発送の再開です。

さて、皆さんは商品が届くまでの時間をどう過ごされますか?

旅行の計画を立て始める頃から旅気分を味わえるように、ブルネロを開栓するシーンを描くことによって、スペシャルなパーティー気分を今から味わい始めることとしましょう。

ブルネロのある食卓。

どんな料理を用意しましょう?

まずはブルネロの生い立ちとその性格を知り、彼にふさわしい食のパートナーを探すことにします。

一ヘクタール当り8トン以下の収穫が義務付けられた葡萄畑。

葡萄の房が色づき始める7月には剪定が行われ、収穫に向けて養分を集中させるために1本当たり8房ほどを選び、残りの房は切り捨てられます。

更に、収穫を目前に控えた9月にも更なる葡萄の品質向上を目指し、房と房の間隔をあけて陽と風通しをよくするために房が切り捨てられ、残った葡萄の房にブルネロの任命が与えられます。

収穫された葡萄はその後、最低2年間を樽中で過ごし、5年後の11日から販売となります。

2009年、この秋に収穫された葡萄は、2014年の11日から販売開始となるのです。

さて、長期熟成ワインの出来とは、一体どのようなものでしょうか?

カレーを思い出してみましょう。

煮込み時間の短いカレーは、人参やジャガイモなど、それぞれの具に歯ごたえがあり、各々の味が独立していますが、弱火で長時間じっくりと煮込んだカレーは、具は柔らかく解れ、スープにはそれぞれのエキスが流れ込み、口中の触感も味覚も、丸みを帯びた深みある味わいをお楽しみいただけますね。

ブルネロも、樽の中でゆっくりと酸素呼吸をしながら熟成することにより、タンニンや酸味、果実味などの要素が丸く溶け合い、樽から移るスパイス香も馴染みます。

色々なトーンが自然に存在する光景は、色とりどりの木々に湿った土(タンニン)、野生の赤い果実(果実味)、真っ青に澄んだ空(酸味)、とまるで森を散策しているようです。

さて、時間たっぷり注がれて仕上がったブルネロ。

このワインに相応しい食の相手も、
「時間たっぷり」というキーワードから探してみましょう。

長い熟成期間を経て作られたハード系チーズ。
確かに、一口飲み込んだ後の余韻の長さは、ブルネロのそれに匹敵します。

ジビエ(野生肉)の煮込みはどうでしょう。
野菜と赤ワインで一晩マリネされ、香辛料と共にコトコト煮込むこと3時間、4時間・・・・

とろける肉の旨みにスパイス香が馴染み、複雑ながら丸みある味わいはブルネロとよく合います。

タンシチューも、いいですね。

ここからは皆様に味わいの旅気分をバトンタッチ。

百貨店のお惣菜コーナーにてガラスケースを眺めながら、
「こんなものもいいかも?」 「あれも、試してみようかな」
とイメージを巡らせますか?

それとも思い切って休日に料理を仕込みますか?

美味しいお料理とブルネロの準備が整いましたら、今度は皆様がゆったりとした気持ちで臨んでください。

長い余韻を楽しみましょう。

Buona festa! (よいパーティーを!)

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2009年11月 6日 (金)

搾りました

今日は

ティティです。

「キヨーミー!」

オリーブオイル農園の一人娘、サヴィーナちゃんが大きな笑顔でレストランに現れました。

「あら~久しぶり!随分と背が伸びて、大げさじゃないの?!ますます可愛くなっていくわね!」

まるで親戚の子と再会するように抱き合って挨拶を交わします。

「サヴィーナちゃん、どこか雰囲気が違うと思ったら眼鏡がないのね」

「そう。日曜日は眼鏡をしないことにしているの」

続いて、ルチャーノとローザ夫妻が現れます。

「ボナセーラ!オリーブオイル持って来たよ!」

熟れたオリーブの実は収穫を待ってくれません。
今、このタイミングに全てを摘み取ることが大事です。

メローニ農園やファンチュッリ農園のように小さな農家では、親戚や友達の協力を得て、陽のあるうちに少しでも多くのオリーブを採取すべく、日中は畑で過ごします。

そして収穫したオリーブの実を採油工房に届け、出来たオリーブオイルを受け取り、ボトルに詰め、ラベルを貼る作業は日没後から深夜にかけての作業となります。

「サヴィーナちゃん、今年もラベル貼りしたの?」

「今年は、ネットに落ちたオリーブの実を集めたのよね。もう搾るものは残ってないわ!」

サヴィーナちゃんの頭を撫でながら、ローザが笑顔で答えます。

納品に訪れた3人を写真に収め、日本の皆様にご紹介したく思ったのですが、オリーブの実同様、エネルギーをも搾りきったその姿にカメラを向けることは遠慮しました。

さて、オリーブオイルはダリオ君にバトンタッチです。

日本に発送する前に、キッチンペーパーをキャップ口に巻きつけ、万が一の液漏れに対応します。

深夜となり、もう此の辺で切り上げよう、と店を閉め車に乗り込みますが、例によって、嫌な予感。

エンジンがかかりません。

忘れもしない2年前の真夏の夜。

店を閉めkiyomiさんをアパートまで送りパトリッツィオの家路へと向う途中、突然馬が飛び出してきました。

真っ暗な道に焦げ茶色の馬。

ハンドルをきったパトリッツィオはその後、2ヶ月間の病院生活を終え退院しますが車は復帰しませんでした。

そんな彼に同情し、パトリッツィオのお兄さんがベンツをプレゼントしてくれますが、エンジンがかからないことが多々あるのです。

この手のイタリア事情に慣れてきたkiyomiさん。
あっさりと状況を受け入れます。

「諦めよう。ここで寝るぞ。ダリオ、kiyomiをアパートまで見送るんだ」

ダリオ君はkiyomiさんの重たい鞄を持ち、アクアボッラの近くにあるkiyomiさんのアパートまで黙々と歩きます。

翌朝、アクアボッラで寝ている二人をビックリさせようとkiyomiさんが新聞とタバコ、そして甘いお菓子を持って訪れると、テレビの前でダリオ君は黙々と作業を続けていました。

「ボンジョールノー、差し入れよ!」

「父さん、kiyomiがこんなに優しく対応してくれるんだったら、残業も悪くないねぇ」といつもの冗談。

翌日、沢山の荷物を郵便局に運ぶため、ジョバンニがトラックを出してくれました。
彼は梱包材をアクアボッラに納品してくれます。

郵便局では、ピーナが定刻より早く出勤して、伝票処理に向います。

日本の皆様からの注文を有難く受け、今回も沢山のイタリア人が喜んで、積極的にエネルギーを搾ってくれました。

日々の畑仕事があってオリーブの収穫を迎えられるように、私たちの生活も、日々の行いを通じて、コミュニティーの実が結ばれる、そんな自然な法則をシエナの田舎で学ぶ今日この頃。

オリーブオイルと共に、皆様が心身健康にお過ごしいただけますことを願っております。

GRAZIE !

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お礼

皆様、今日は

いつも大変お世話になっております。

搾りたてのオリーブオイル、そして新酒ノヴェッロなどが入荷し、ご注文をいただきました皆様のご自宅に向けて次々と発送をしております。

アクアボッラを御ひいきくださり、
スタッフ一同、心より感謝・お礼申し上げます。

GRAZIE !

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